はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

流れ星

2013-12-22 15:28:24 | はがき随筆
 夜明けがますます遅くなる朝5時。空気は澄み、星は輝き増す。そんな時、滑るように走る流れ星に甘酸っぱい記憶がよみがえる。
 金ボタンとセーラー服の二人が、消えるまでに願いごとをすればかなえられると語り合ったこと。手もつなげない2人が何を願おうと思ったか、この愛が永遠であれとひそかに思ったのはぼくだけだろうか? 文学などには縁遠いぼくにヘッセを読ませ太宰を語ってくれた頃、こんな日がずっと続くと思っていた。早朝の散歩は少年の日のぼくと語り合う時でもある。
  志布志市 若宮庸成 2013/12/20 毎日新聞鹿児島版掲載

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