はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

親子鶴

2014-03-06 21:58:50 | はがき随筆
 

家族の揺るぎない絆で鶴は行動する。夫婦が子供を守りながら田に餌を食む姿はとても暖かく心癒され、歩みを止め、走る車を止めて見入ってしまう。
 子供の頃、つらい時に仰いだ空に、鶴の親にも負けない優しい両親が、田畑を打つその背の空に、親子の鶴は舞っていた。
 先日、父亡き後、1人で生きた母が97歳で逝った。ベッドに溶け入りそうにやせ細り、か細い息の母のそばでも、私は鶴の子でいられた。
 葬儀の日、母が煙となって空へ上がるのを、私は1人外に出て見送った。冷たい風の中で、親にはぐれた子鶴のように。
  出水市 塩田きぬ子 2014/3/2 毎日新聞鹿児島版掲載

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7 コメント

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すねた幼鳥 (匿名)
2014-03-08 05:53:44
両親と幼鳥2羽のマナ鶴4羽は、きぬ子さん宅の近くに毎日、舞い降りてエサを啄ばんでいました。

幼鳥の1羽はヤンチャ坊主か娘です。

独りで飛立って高速道路工事中の敷地に降りたり、草むらの中で遊んだりしていました。


3月7日はヤンチャ鶴1羽しかいません。

えっ!家族は帰ってしまったのか?コリャ大変だぁ・・・・と思いズーット眺めていました。

すると、1羽の親鶴がヒラリと舞い降りてヤンチャ鶴に「シベリアに帰るよ」と言ってるようでした。

ヤンチャ鶴は振り向きもせず遊んでいました。

でも親子2羽です。

鶴は家族を残してシベリアに帰ることはないと聞いてるのですが・・・心配です。
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匿名さま (アカショウビン)
2014-03-08 16:12:25
きぬ子さんちでは、毎日親子鶴が見られるんですか。
まあまあ素晴らしい!

やんちゃな子ほど可愛いんです。
一家揃っての北帰行も間もなくでしょうね。
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イケメンおじさん (匿名)
2014-03-09 11:10:36
マナ鶴4羽の家族は8日も、今日9日も

居ません。

きっと、ヤンチャ鶴も7日の午後に、家

族揃って北帰行したんだと思います。



ナベ鶴の親鶴2羽は、今日も居ます。

でも、1羽が座り込んで、1羽が心配そ

うにしていたので、しばらくイケメンおじ

さんは「流し目」で見ていました。

すると、よろよろっと立ち上がりエサを

啄ばみ始めました。

足は大丈夫そうですが、疲れているの

かも知れません。

しばらく養生してから帰ればよいと思い

ます。

まだ、エサ場の荒崎には何千羽も残っ

ているのですから。



エサ場以外で家族単位の鶴を驚かせ

ずに見るコツは・・顔を向けず「流し目」

で見ると逃げません。



余談ですが、イケメンおじさんの「流し

目」は鶴にも御婦人方にも効果的で

す。

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たらちねの母 (広島県 田丸)
2014-03-09 14:32:40
 御母堂様のご逝去を心よりお悔やみ申し上げます。

 随筆を読ませて頂き、母の最期を思い出しました。清拭の時の母の胸が思い出されたのです。
 兄弟で吸い付いた豊かな乳房が、男の胸に変わっていたのです。まさに木が枯れる様に亡くなるとは、こうゆう事かと思わされました。申し訳ないという気持ちと,ありがとうという気持ちが同時にこみ上げてきました。
 煙突から空に吐き出される煙が、やがて見えなくなって、空に溶け込んでいく時の気持ちは、どう表現したらいいのでしょう。
 ただ、手を合わせるしかありません。
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まだ、います (ナベ鶴)
2014-03-10 10:50:00
ナベ鶴の夫婦2羽は、今日もいます。


アソファルトの農道に立って矢筈岳を

眺めたりしています。


きっと、子育てを終えた老夫婦です。


鶴には、定年も年金もないからシベリ

アへの往復は死ぬまで続くのかなぁ?

それに、子供に頼ることも出来ないし。

大変だなぁ・・・・と思いながら

イケメンおじさんは「流し目」で見てま

す。


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心配なこと (匿名)
2014-03-12 10:48:25
ナベ鶴の夫婦は今日もいます。

心配なことは、昨日からマナ鶴の親が

1羽、ナベ鶴夫婦の近くにいるのことで

す。

ヤンチャ鶴を捜している様子です。

ヤンチャ鶴はシベリアへ帰ったのかも

知れません。

何か訳ありのマナ鶴の親です。

心配です。
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鶴よ来い早く来い (鶴待ち人)
2014-10-17 08:17:22
今年は飛来が遅いですね。

昨夕、鶴を待つカメラマンさんたちのニュースがありました。

鶴は暗い夜空から全員で騒がしく鳴きながら飛来して、暫く出水の上空を旋回して、舞い降りるのだと思っていました。

昼間の飛来も、一度見てみたいと思います。


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