早朝の散歩でたくさんの花をつけた1本の白百合を見つけた。花の数の多さにびっくりしたり、感心したり。次の日は写真を撮った。3日目はスケッチした。「よ~し、これを版画にしよう」と決め、構図を考える。主役は1本の白百合で、脇役をうす水色の朝顔1輪と蕾にする。下絵ができたので、少し離して眺めて何だか寂しい気がする。亡き愛犬の「桃」を入れようと即決する。たくさんの写真の中から選ぶ。見覚えのある桃が並ぶ。ここまで来れば後の工程は版木への転写、彫り、刷り、仕上げで額装したら完成である。桃、ちょっと待っててね。
熊本県八代市 鍬本恵子(75) 2021.6.11 毎日新聞鹿児島版掲載無断
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