はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

「支えられながら」

2013-11-05 18:09:55 | 岩国エッセイサロンより
2013年11月 4日 (月)

  岩国市  会 員   横山 恵子

 振り返ると山あり谷あり、いろいろあった。まさかという衝撃も。早くに両親を亡くした元同僚の「この世は修行するためにある」という言葉は心に染みた。夫は手すりを持って、やっと歩ける状態。案じつつも、聖人君子の介護とはいかない。周りの支えと励ましで元気をもらい、また頑張れる。
 夜半に夫の起きる気配で目が覚めた。明かりをつけ、トイレの介助。雨音がしていたが、やんだかなと戸を開ける。少しでも夫の癒やしになれば、と植えた花。白、ピンク、赤色の日々草が暗闇に浮かぶ。励ましてくれているのか。
  (2013.11.04 毎日新聞「はがき随筆」掲載) 岩国エッセイサロンより転載


秋の一日

2013-11-02 10:50:21 | はがき随筆


 「国語の秋の一日で勉強したギンモクセイが、あったよ」と子どもたちがギンモクセイをたくさん届けてくれた。 
 青々とした緑の硬い葉。薄いオレンジ色の小さな小さな4枚の花びらをつけた花。その花がたくさん集まって咲いている。「いい匂いだね」。たちまち教室が秋の香りでいっぱいになった。ありがとう。
 「ススキが咲いてたよ」「赤いモミジがあったよ」「黄色いイチョウがあったよ」。次々と届く秋の知らせがうれしい。郷里の出水の自宅の柿の木も実をいっぱいつけていることだろう。
  屋久島町 山岡淳子 2013/11/2 毎日新聞鹿児島版掲載

「ドライフルーツ」

2013-11-02 10:09:33 | 岩国エッセイサロンより

2013年11月 2日 (土)

 岩国市  会 員   片山 清勝

「よいしょ」。年配の女性が軒下につるし柿を掛けようと、脚立に上がるところに出くわす。ざるには2締め残っている。出しゃばりかと思いながら、手渡した。「どうもありがとうございました」と言いながら、なれた様子で脚立から下りる。皮むき跡の美しさに驚き秘訣を聞くと、結婚から50年以上の経験という。渋みが抜け、手作りの思いがこもったトロリとした中身、それは家族を喜ばせてきたのだろう。
 「孫が、私の作ったのはただの柿ではなく日本一のドライフルーツ、と喜んでくれます」。話すその笑顔が秋の日に染まる。

 (2013.11.02 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載

おかあさんコーラス合唱祭の反省会でーす

2013-11-01 22:47:10 | アカショウビンのつぶやき


ステージで発表したCDを聞きました。
時折、うなだれたり…しながらの反省会。
一番大切にしたいのは、発声…。
次のステップに挑戦して磨きをかけていきます。

今年は、ステージの合唱と講師の講評・各団体から頂いた
メッセージカードの内容も、1枚のCDに収録しました。


どうしても、閉会式の講評を聞けずに帰る方々にも
講師の先生の声を届けたいとの思いです。
きれいなCDができました。

おかあさんコーラス終わりました。

2013-11-01 22:25:19 | アカショウビンのつぶやき


県内から56団体が参加した、
鹿児島県おかあさんコーラス合唱祭
無事に終わりました。

台風接近で離島からの、2団体が参加できませんでしたが
当日朝までヤキモキした、湾内フェリーは通常通り運行し
陸の孤島・鹿屋の「信愛コーラス」は
無事に参加することができました。


直前、やや緊張気味で指導者の言葉を聞いています。
楽譜には、いっばい先生の指摘を書き込んだけど…
さて本番は…

パフォーマンスも様々で、楽しい合唱祭です。


ジャズミサもありました。


主催した、南日本放送は開局60周年。
テーマ曲「見つめ合うだけで」を全体合唱しました。
素晴らしい曲でした。


8時間に及ぶ、合唱祭の最後は、
今年の講師・鹿児島国際大教授・中澤明先生の講評です。

合唱の素晴らしさ、楽しさは幾つになっても味わうことができます。
80代、90代まで歌い続けてください。
と結ばれました。
すぐに、80代突入のアカショウビンですが、
励まされたお言葉でした。




ガジュマル

2013-11-01 22:06:02 | はがき随筆






 ガジュマル……。沖縄の地方名で、日本では屋久島と種子島以南に分布し、樹高20㍍に達する高木である。西之表市内を散策していると、あちこちの道路際で見かける。
 この日は納曽の住宅街の方に向かった。途中の急な坂を登り切って、左側の崖際を見ると、何とガジュマルがガードレールを5㍍ほど取りこんでいた。
 ガジュマルは幹から垂らした気根が地面に到達すれば、幹と同じくらいに成長、コンクリートでも突き破るほどの威力がある。テレビ番組「ナニコレ珍百景」に投稿したくなるような、すさまじい光景ではあった。
  西之表市 武田静瞭 2013/11/1 毎日新聞鹿児島版掲載

万歳三唱

2013-11-01 22:00:00 | はがき随筆
 今年度からPTA会長を仰せつかり、小学校の最大イベントである秋季第運動会閉会式では万歳三唱の大役が回ってきた。
 子ども達の一生懸命の競技や応援合戦には感動すら覚え、ぜひとも思いを伝えたかった。もう一つは地区との合同開催で地域の人も多数来場されたので、地域の宝として見守っていただいていることに対して、子ども達に感謝の気持ちを抱いてもらおうと、万歳前に話しかけた。
 息子が「ありがとう」と言ってくれ、自己採点は80点か。妻に問うと、ただ一言「長い」。だって、どうしても話さずにおれなかったのだもの。 
  垂水市 川畑千歳 2013/10/31 毎日新聞鹿児島版掲載