圧力釜を愛用している。料理ではなくご飯がメイン。以前、日曜版に宇野千代さんの随筆があった。圧力釜で炊いたご飯のおいしさを絶賛されていた。欲しいなと思っていたら義妹が譲ってくれた。
お米と同量の水加減。最初は強火で重りが揺れだしたら弱火にして3分。自然に圧力が下がるまで蒸らす。これでつやつやのご飯のできあがり。
寄る年波に勝てず釜が重いとぼやいたら、娘が炊飯器を買ってきた。使ってみたが、30年近くなじんだ味は捨てがたく「やっぱりこっちだね」と重たい圧力釜に軍配を上げる。
熊本市中央区 山口妙子(83) 2019/7/25 毎日新聞鹿児島版掲載