荒井良二さんの今期最後の授業です。
「神戸に来る新幹線の中で、今日は何の授業(ワークショップ)をしようかなと考えていて、気が付いたら眠っていてまた気が付いたら神戸に着いちゃって……」と笑いながらお話をする荒井さん。
荒井良二さんの好きな絵本作家、マーガレット・ワイズ・ブラウンは、「子どもの本をつくる作家は、人間のために開かれてものをつくる人でないといけない」と言っています。
また、荒井さんは「絵本を感覚で描く」と思って描いているそうです。
「人間」と「感覚」を文章で書くと、どうなるかな?ということで、頭の先から足の先までの部分を「感覚」で、書きだしてみました。
人それぞれの感覚はバラバラです。答えがあるわけではないので、他の人と見比べてチェックし確認するといいですね。
「目を閉じる」もいいですが「まばたく」という知的な表現の仕方もあります。
「香り」「匂い」同じ意味でもニュアンスが違いますよね。
また、それぞれの部分に、オノマトペ(擬音語)を付けてみると面白いです。
普段あまり考えないことも、書き出してみると面白い発見がありますね。
ではいつものように、絵本のワークショップをしましょう。
『はなを くんくん』 文 ルース・クラス 絵 マーク・シーモント
春を感じる名作ですね。
では、「くんくんなんだかいいにおい」という言葉を入れて、このような絵本を考えてみましょう。
嗅覚を使った絵本ですね。
元々あるものを真似る(リスペクト)する。
全く同じではなく、どんどん変えていくならいい。
「換骨奪胎」という言葉があって、全てがオリジナルがいいと考えなくてもいい。と 荒井さんは、おっしゃっていました。
みんなそれぞれの『はなをくんくん』が出来たみたいですね。
荒井良二さんの授業は、絵本制作の中で「リズム」や「流れ」などの全体の構成を考える上でのヒントをたくさん教わりました。
一年間、楽しい授業をありがとうございました。