絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2019年10月2日(水)絵本わくわくコース・高科正信先生の授業内容

2019-10-02 17:36:56 | 絵本わくわく塾
高科正信先生の2回目の授業は「子どもの願い・幸福の追求」がテーマでした。

●子どもの本・・・子どものために書かれた本
      ・・・子どもについて書かれた本 の二種類があります。
絵本は子どものために書かれた本で、ほとんどは「あーよかった」「めでたし、めでたし」で終わる向日性の文学です。



今回の授業では、子どもの願い・子どもにとっての幸福を書かれた絵本を、紹介していただきました。

『砂の妖精』 イーディズ ネズビット 1902年  (福音館書店)
原題 『Five children and it』→ it は砂の妖精のこと
5人の兄弟と砂の妖精の物語で、日常の中にファンタジー(非日常)が書かれている。
ファンタジーの世界では、魔法が使えるお話。

この作品以前(1902年)の絵本では、良い子どもしか登場しないが『砂の妖精』に出てくる子どもは、欲深くいたずら好き。
リアリズム(日常)とファンタジー(非日常)が描かれている。というので、評価を得たそうです。


『シャーロットの贈り物』 E・B ・ホワイト 1952年  
原題 『Charlotte's Web』
8才の女の子と子ぶたのお話から始まり、途中から子ぶたとシャーロットというクモの友情話になります。
シャーロットは、子ぶたが売られていかないように、クモの巣に「SOME PIG」→「たいしたブタです!」とメッセージを書いた。
「たいしたブタ」を見に来る人が増え、子ぶたは賞を取るまでに。シャーロットの友情で子ぶたは助かりました。
お母さんは心配するが、女の子は子ぶたやクモとおしゃべりするのが幸せな時間なのです。


『どろんここぶた』 アーノルド・ローベル  1971年 (文化出版局)
原題 『smallpig』
この話の中では、子ぶたが子ども。
子ぶたにとって幸せな時間は、ごはんを食べている時・どろんこ遊びをしている時。
どろんこは大人にとって汚いが、子どもにとっては楽しくて安心出来る場所。

子どもにとって幸福とは何か?
『シャーロットの贈り物』や『どろんここぶた』のように、子どもの幸せと大人の幸せは違う。
幸せの価値観が違うのです。



その他にも
『きょうは カバが ほしいな』 エリザベス・ボルヒャーマ  1980年 
『まつげの海のひこうせん』 山下明生 文 杉浦範茂 絵 1983年



どちらも子どもだけが体験できる幸福な時間が描かれています。

次回の高科先生の授業は12月4日(水)です。
テーマは「子どもの現実」

【課題】11月27日(水)提出
・子ども(小学生まで)の時代を思い返して、一番自分が幸福だと思ったこと。
 何処かに連れて行ってもらったや、何かを買ってもらった。と言う事柄はなしで考えてください。

※課題を書くときに注意していただきたいこと
・物 事 様 風 方 は、基本的にはひらがな表記にしてください。
 また子供→子どもと書きます。

11月から、高科先生が講師をされる「文章たっぷり」コースがスタートします!
絵本についての奥深い話や、文章の書き方などお聞き出来るチャンスです。
ご興味のある方、11月2日(土)にガイダンスをしますので、是非ご参加ください。


 



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