絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2019年11月13日(水)絵本わくわくコース・松田素子さんの授業内容

2019-11-14 12:32:46 | 絵本わくわく塾
絵本わくわくコースは、編集者・松田素子さんの授業が二回あります。
本日は初回の授業ですので、松田さんが編集された絵本が、出版するまでのお話をお聞きしました。



『ぼくのかえりみち』 ひがしちから (BL出版)2008年


絵本には読者がいて、絵本の中のハラハラドキドキを共感する。
文章での説明ではなく一本線の緊張感が大事!
この絵本の大事なページが完成するまで、20冊のダミーを描き直されたそうです。
その貴重なダミー本を見せていただきました。

『もぐらはすごい』 アヤ井アキコ (アリス館) 2018年


アヤ井アキコさんは、もぐらを知るために「もぐら新聞」を作り、もぐらを探究しました。
絵本の中では描ききれないほどの知識です。
松田さんは、この見えない部分「根」が大事とおっしゃっていました。

後半はダミー本の講評です。



 

松田さんはダミー本を見て、こうしたら良くなる。こうしなさい。とは言いません。
「作者に気付いてもらいたい。本人がそうしたいと思ってもらえると信じて、ギリギリのアドバイスをしている」
「なぜこうなるのか?と、自問自答出来る人になってほしい」
「どうしたらいいの……と、とことん困ってみる。困ったアンテナを高く出しているとちゃんとキャッチ出来る」
「気付きは日常生活の中にありますよ」と晩年のまどみちおさんのエピソードもお聞きしました。

松田さんが絵本に出会ったのは21歳の時。
長谷川集平さんの『はせがわくんきらいや』だったそうです。



この時、困っていたから絵本を掴み、これから絵本を一生読もうを思ったそう。
「絵本という切符を握りしめた」とおっしゃっていました。

物語の種は身近にあります。まずは自分と丁寧に付き合うことをしてみてください。

授業が終わってからも、皆さん教室で質問やお話で盛り上がっていました。



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