今期の「絵本レベルアップコース」も今日を入れてあと2回です。
松田さんのお話はあとでしますので、今日はダミーの発表からすすめていきます。
全体的にいえることは、作った絵本を読者が何回も読んで楽しいかどうか。1回読んだだけで終わる絵本より、2、3回と読んでも面白いか、新たな発見があるか、を考えましょう!
絵本『ふきふきぱっ!』のお話
この絵本の誕生秘話をすこしお話します。
内容は、動物たちが乗ったバスが出発しようとすると、ばっしゃーん!と泥がかかっ てしまいました。あらあら、窓がどろだらけ。さあ、ぞうきんで、きれいにふ きふきしてあげましょう。窓をふくと、次々と動物たちがにっこり!
バスの窓に泥が掛かって雑巾で拭くのですが、最初はバスに乗っている動物のシルエットを描いていたのです。しかしこれでは読者はどんな動物か分かってしまうので、動物のシルエットはなくして窓には泥だけを描いています。また雑巾を拭いている時に人の手を描いたのですが、あくまで拭くのは読者なので、手は省略しました。このように出版社や編集者、作家がああでもない、こうでもないと考えて1冊の絵本が完成します。
さあ、次の授業で絵本レベルアップの授業は最後です。