本日は特別ゲストの田島征彦さんをお迎えして、3時間授業を行います。
田島征彦さんは1940年生まれの84歳で、双子の弟が絵本作家の田島征三さんです。
田島征彦さんは、征三さんと違うことをすると決めて、型染めの絵本を作り始めたそうです。
先ず始めに、NHK松山放送局で2月に放送されたドキュメンタリー番組「これはボクの物語 絵本作家・田島征彦」25分番組を見せていただきました。
2月に発売されて最新作『花見じゃそうべえ』の制作や、現在お住まいの淡路島を舞台にした作品『ふしぎなともだち』の制作秘話などの話でした。
田島さんが、絵本作りに思う熱い気持ちが伝わって、心が温かくなりました。
ドキュメンタリー番組を見た後は、田島さんのお話をお聞きしました。
田島征彦さんは、1978年に出版された『じごくのそうべえ』が有名ですが、
1976年に童心社から出版された『祇園祭』で、第6回プラティスラヴァ世界絵本原画展で、金牌賞を受賞されています。
祇園祭の絵本というので、制作に3年かかり大変だったそうです。
田島さんのユーモアのある話し口調で、大変だった事柄も笑い声が聞こえてくるほどです。
その次に『じごくのそうべえ』を出版されました。
『じごくのそうべえ』は、1979年第1回絵本にっぽん賞を受賞されています。
桂米朝の「地獄八景亡者戯」を、子ども向けに変えた落語絵本です。
田島さんに『じごくのそうべえ』を、読み聞かせていただきました。
「とざい とうざい かるわざしの そうべえ。一世一代のかるわざでござあい」と、関西弁の軽快な言葉が絵本の中に引き込まれていきます。
『じごくのそうべえ』は、今の世代でも人気でロングセラー、またシリーズ化されていますね。
田島さんが淡路島に住むようになって、出会った自閉症の男の子を題材に作った『ふしぎなともだち』は、
4年間の取材を経て作られた、自閉症の男の子と転校生との友情物語。
田島さんは、こういった絵本を作りたかったとお話しされていました。
現在、住んでいる淡路島だけでなく、沖縄のことも考えてもらいたくて作った絵本もあります。
『てっぽうをもったキジムナー』 童心社 1996年
『なきむし せいとく』 童心社 2022年
どちらの作品も、長年取材を重ねて作られています。
田島さんの絵本は、田島征彦さんだから作ることが出来た絵本なのだと思います。
本日、紹介していただいた絵本
今年出版された『花見じゃそうべえ』は、害獣の熊も最後は一緒に花見をします。
人間の都合で害獣とされている熊ですが、ほんとは人間とも楽しく暮らせるのが幸せと、思える絵本です。
『花見じゃそうべえ』の貴重なダミー本を見せていただきました。
田島さんの制作話をお聞きすると、全力で取り組み、ぶれない真っ直ぐな方だなと実感します。
まだまだ作りたい絵本はあるし、それに向かうエネルギーが強力で、感動しました。
田島征彦さん、3時間の授業ありがとうございました。
そして、お知らせです。
田島征彦さんの展覧会が、5月1日〜12日までギャラリーvieで開催します。
お楽しみに。
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絵話塾21期生の生徒募集しています!
3月のガイダンス日程が決まりました。
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ガイダンスの参加者は、各回5名まで。
受講に関して不安なことや迷っていることなど、どんな些細なこともお気軽にご相談ください。
3月 23日(土) 11:00〜
24日(日) 11:00〜
30日(土) 14:00〜
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