絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2021年11月20日(土)イラストじっくりコース・たかいよしかず先生の授業内容

2021-11-20 18:04:33 | イラストじっくり塾
本日のイラストじっくりコースは、たかいよしかず先生の2回目の授業です。

たかい先生は、普段から映画や展覧会をよく観られるそうで、今回もおすすめの映画をご紹介していただきました。
『ほんとうのピノッキオ』衣装・美術・映像が美しくて観てみたい作品ですね。
皆さんも日頃からいろんなものを見て取り込みましょう。



本日の授業テーマは「アイデア出し」

たかい先生は、アイデア帳を作って持っているそうです。
どんなことが書いているのか見せていただきました。



アイデア帳には、1つのカテゴリーから何でも思いつくことを書き出していきます。
イラストではなく言葉だけで書きます。



例えば食べ物なら、和食・洋食・中華・デザート・飲み物と大きく分けて、
また更に和食の中には、うどん・お寿司・おでん……といった風に細かく書き出します。

では皆さんでカテゴリーを思いつくまで考えて出してみました。



アイデア帳には、思い浮かんだカテゴリーで沢山のページが埋まっていくと思うのですが、
最後のページには「自分の好きなもの」というカテゴリーのページで終わるようにしましょう。

イラストやデザインの仕事は、スピードが大事です。
日頃からアイデア帳に書き溜めて、そのアイデア帳からカテゴリーを選んでいく作業をすると助かりますよ。


後半は、たかい先生が影響を受けた作家さんのご紹介をしていただきました。



五味太郎さん・永田萠さん・たむらしげるさんなど。
どういうところが好きなのか、またどう影響されたのかのお話も興味深かったです。


たかい先生が影響された方々の書籍です。

次回の授業では、自分の好きな作家を3人選んでいただき、どこが好きなのかを説明していただきます。
またその作家からインスパイアして作品を作ってきていただきます。
サイズはA4以上のもので画材や手法は自由です。

どんな作品が発表されるのか楽しみですね。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年11月13日(土)イラストレベルアップコース・サタケシュンスケ先生の授業内容

2021-11-15 14:09:39 | イラストレベルアップコース
イラストレベルアップコース初回の授業は、サタケシュンスケ先生です。



まずサタケ先生の自己紹介から始まりました。
グラフィックデザイナーを経てフリーランスのイラストレーターになり、法人化して1年目、そして3児の父親であるサタケ先生。
主に、動物をモチーフにした絵やファミリー向けの絵を多く描かれています。デフォルメされた形と色数を絞ったシンプルな絵が特徴です。
お仕事の内容は、教育系や子育ての書籍から、ステーショナリーや玩具、キャラクターデザイン、アパレル、アニメーションなど、他にも海外のお仕事まで多岐にわたります。



さて、本日のテーマは「自分のイラストレーションを知る」です。まずは整理して、それから吸収していけるように、イラストレーターとしての自分を分析してみましょう。
まずは、ジャンルやテーマ、作風など、どんな絵を描くのか一言で簡潔に伝えられるようになりましょう。



アンケート用紙に思いつく限り書き出しながら考えていきました。
①自分の絵の特徴はなに?
好きなモチーフ、シチュエーション、手法・・・更に細かくして、最も得意なものを導き出します。
〇〇(自分)と言えば〇〇という代名詞を自分の中に持つと、周りにも認知されやすくなり、紐づけて覚えてもらえますよ。
②苦手分野はどこ?
苦手分野は誰にでもあって当然です。自分で納得がいかない段階であれば勝負はせずに、得意分野を伸ばすことに専念しましょう。
③他の分野で得意なもの、詳しいものは?
仕事のオファーをもらう時に大切なことは、自分を思い浮かべて貰うことです。絵以外の分野から検索ワードを持っておくと良いでしょう。強みになりますよ。
この3つを軸に自分の絵の方向性を定めていきましょう。

 

次に初期のサタケ先生の作品を見せていただきました。表現に迷っていて、個展を開く度に画風を変えていたそうです 。
当時は人の目を引くような特徴を持たなくては、という考えに縛られ、極端にデフォルメしたものを描いていました。
アート作品としてコンペで評価はされるものの、仕事ではNGになることが多く、その経験を活かし試行錯誤しながら方向性を整えていったそうです。
ア・メリカさんの分析ですが、目標・影響・経験・方法の4 つを試行錯誤すると画風が見えてくると言います。
みなさんも、今決めなくても大丈夫、これからじっくり見つめていきましょう。

休憩の前に、それぞれ持参した作品を見せ合いました。
ポストカードからクレイアニメーションまでさまざまなものが登場し、みなさん興味津々です。お互いに質問をし合って交流を深めました。



後半のワークショップは、綺麗に描くことよりも、何を描くか、見た人に伝わるかに重点を置きます。
お題は人物の描き分けです。10代、20代、30代それぞれの世代の人物を描き分けましょう。

 

 

サタケ先生のイラスト


それぞれの年代から最も表現しやすく、かつ伝わりやすいポイントを探します。
服装・髪型・表情・動き・状況・環境・・・描き分けのポイントはいかに細かく人物像をイメージするかです。
主観的ではなく客観的な視点でイメージを持てるようにすることも大切です。
人物を描くイラストレーターは多いけれど、自分の得意とする人物像に偏ってしまいがちです。
得意分野はあって良いのですが、イラストレーターとしてある程度の幅は必要ですね。
世代の違いは今と昔で変わったことも多いので、常に世の中を観察し自分のイメージをアップデートさせましょう。

  

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年11月10日(水)絵本わくわくコース・はやしますみ先生の授業内容

2021-11-10 17:35:32 | 絵本わくわく塾
本日は、はやしますみ先生の初回の授業です。
「こんにちは、はやしますみです。私も絵話塾の卒業生ですよ」

13年前に絵話塾に入塾した時のお話しをお聞きしました。
当時は子どもがまた幼かったので、作った絵本を読み聞かせをして、リアクションを見ていたそうです。
子どもの視点で生の空気を知ることが栄養になったとおっしゃっていました。

はやし先生のデビューのきっかけはコンペです。
絵話塾の修了展で展示した絵本『ねーねーのしっぽ』を、ピンポイントギャラリーが主催の絵本コンペに応募して優秀賞を受賞されました。

絵話塾卒業生のはやし先生から、実際にお話が聞けるのでとてもいい機会ですね。



本日は初めに『たんぼレストラン』を読み聞かせしていただきました。
構想から5年、絵本の中に生き物は70種類も描かれています。
図鑑のような絵本です。



他にも貴重なダミー本も見せていただきました。
1つの作品でダミー本は20冊以上も!

はやし先生の授業は4回あって、残り3回の授業でダミー本を発表します。最後の授業でダミー本を完成するまでが目標です。



いいものを作るだけではなく、描きたい場面を育てる(着地させる)。
できるだけ同じ作品で最後の授業でダミー本を完成させましょう。



絵本を作っていく上で重要な点を教えていただきました。
絵本のストーリーが進む方向によって、縦書きか横書きかが決まります。
あと大事な部分がノドに掛からないよう気を付けましょう。


後半の授業では、「mass」絵の固まり の説明をお聞きしました。  

絵本には「mass」と「ムーブメント」が必要。



黒い紙をランダムに手でちぎって「mass」を作ってみましょう。
何かの形が見えてきたら、白いペンで描き込みますが、なるべく手数を少なくして表現しましょう。

 

絵本の絵は、写実的に描くよりフォルムで形を表し、固まりを意識して描く方が、楽しい画面として描くことが出来ます。

 

この一年で、一つのものを作り込んでいく。
「直す力」を身に付けてほしい。とおっしゃっていました。

次回は絵本のダミーを作ってきてください。
ラフを描いたらコピーをして、簡単でよいので製本(ページをめくれる)してください。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年11月6日(土)文章たっぷりコース第3期・1回目の授業内容/高科正信先生

2021-11-08 21:05:47 | 文章たっぷりコース
高科正信先生の文章たっぷりコース、第3期目の授業が始まりました。
まずは、自己紹介を兼ねて、どうしてこのコースを受けようと思ったかを順に話していきました。



仕事に役立てようと思った方、絵本の勉強に役立つと考えた方、ここしばらくのおうち時間に見たこと・考えたことなどを文章にしたいと思った方など
それぞれがいろんな思いでここに来られたことがわかりました。
高科先生は、いろんな気持ちや感情を持って来られた人に、できるだけ対応できるようにしたいと言ってくださいました。
全16回の授業で、気持ちの伝わる文章を書くにはどうしたらいいか、先生の考えていることを伝えていきたいとおっしゃいます。

そして授業はいつもの “よもやま話” から始まりました。

最近NHKで見た「ジェンダーサイエンス」についての番組がおもしろかったそうです。
その中で、ドミニカ共和国のある地域では人体生理学的に50人に1人の割合で別の性に移行する事例があることを紹介されていたそうです。
世界中がジェンダーレスの方向に目配りをするようになったが、番組では科学的・生理学的にはどうなのかということを紹介していて興味深かったとのこと。
見逃し配信もあるようなので、興味のある方は見てみてください。

その後「書くことについて」考えさせられる文章を読んでいきました。
最初は北代色さんの「手紙─夕やけがうつくしい」という文章です。
北代さんは家が貧しくて学校に行けなかったので、字の読み書きができないまま暮らしていました。
けれども識字教室に通って字の読み書きができるようになって、初めて夕焼けが美しいと思えるようになったと書いてありました。



日本では99%の人が字の読み書きができますが、世界の人口の10%は読み書きができないのが現状です。
北代さんは、「夕焼け」という言葉を知って初めてその美しさに気づき
数字が読めるようになって、買い物をするのも楽しくなったと言います。
この文章を「10年長生きしたい」と言って結んだ北代さんは、実際にその後10年生きて亡くなったそうです。



次は『現代の文章』(筑摩書房)より、プロレスラーの力道山の書いた手紙です。
漢字はたくさん使っているものの、「、」や「。」がほどんとなく、どこで切ったら良いのか分からないのですが、
書いている内容は近況報告と厚意に対する感謝であるということは十分理解できます。

最後は同じ本から、1964年東京オリンピックのマラソンで銅メダルを取り
その後の活躍に期待をかけられたプレッシャーで自死した円谷幸吉選手の遺書でした。
家族や親戚に対し、ていねいに感謝の意を伝えた後、
「疲れ切ってしまってもう走れません」「父母上様の側で暮らしとうございました」と書いてあります。

以上3点ともそれぞれに “書き手の思いが伝わる” 文章でした。

そして、長田弘の『心の中にもっている問題』(晶文社)から、「ライ麦の話」という詩と
茨木のり子の「自分の感受性くらい」という詩(『自分の感受性くらい自分で守ればかものよ』(小学館))を紹介してくださいました。
お二人とも高科先生が大好きな詩人ですが、紹介してくださった2篇は先生が特に気に入っている作品で
読むたびに心が引き締まるので、怠け心が出てきたら思い出すことにしているそうです。



他にも、『孫の心をわしづかみにするお話』(PHP研究所)に収められている
先生のお友達でもある児童文学作家の岡田淳さんの「となりの家の小学生は」「ブニルが、シミリに、むにむにした話」
を紹介してくださいました。こちらはユーモラスな作品で、先ほどまでシリアスな話が続いていた場がさっと和みました。

それから、今期のテキスト『日本語の<書き>方』(森本卓郎著・岩波ジュニア新書)を皆でかわるがわる音読していきました。
音読するときは、「、」で少し間を空け、「。」でもう少し長く間を空けることに留意します。
書き手はどこに「、」「。」を入れるか熟考して書いているので、それに敬意を表しましょうとのことでした。



この日は「はじめに─文章、このやっかいで楽しいもの」と、
第 Ⅰ 部の基礎編から、1章 まずは「文字」から を読みました。内容は今の通りです。
1.文字というもの ①「書く」ときに必要なもの? ②漢字を使って書くと何通り? 
2.漢字を使いこなす ①音読みの言葉をどう書くか ②「障がい」という書き方を見るけれど ③訓読みする言葉にどんな感じを使うか 
  ④漢字の使い分けで誤解を防ぐ ⑤表意文字としての漢字 ⑥漢字を書くときの注意



日本語を書くには、漢字・平仮名・カタカナ・ローマ字などさまざまな文字を使うので
日本語ネイティブでない方が日本語を学ぶのはたいへん難しいといいます。
特に漢字はまず知っていないと書けません。
同音異義語もたくさんあり、平仮名で「とる」と書いたら通じることでも
漢字には一つ一つ意味があるので、どれを使ったら良いか分からないときは
辞書を引いて、自分の思っている意味の漢字を使いましょう。
「幸せ」「しあわせ」「シアワセ」など、敢えて書き分けて意味を持たせることもできます。



この授業では書き方を学習していくわけですが、今日紹介していただいた文章に目を向けると
文章というものは上手に書けば良いかというと、そうではなく
たとえ言葉が間違っていても “思い” がしっかり伝わるのだということが分かります。
毎回さまざまなテーマの課題が出て、次の授業の時に提出するということを繰り返し、
全部で15回先生とのやり取りを続けるうちに、だんだんと文章を書くスキルを上げていきましょう。
前期の生徒さんたちは、課題の中から自分の自信作を提出して文集を作ったりもしています。



課題を書くにあたって、原稿用紙の使い方を再確認。
縦書きの原稿用紙は、1枚20字×20行の400字詰めになっています。
①題名は2行目の3マス下げて4コマ目から書き始めます
②作者名は4行目の下の方に書きます
③本文の書き出しは6行目から。1マス下げて書き始めますが、「」()で始まるときは一番上のマスから書きます。
④マス目の上に ………… と線があるのはページ数を書く場所で、右側にだけ数字を入れます。



以上を踏まえて、今回の課題は「アイについて」をテーマに
上記の①〜④を守り、原稿用紙4枚目の5行目まで(本文1200字)で書いてください。
どんな「アイ(愛・藍・I etc.)」について書いても良いし、ジャンルは創作でもエッセイでもなんでも構いません。
手書きの場合は読みやすい濃さ(なるべく鉛筆は使わない)で書き、パソコンを使う場合は原稿用紙の形式でプリントアウトしてください。
再来週20日の授業の際に提出できるよう、頑張ってください。

とにかくいろんなことについて書けるようになった方が良いと思うので、
この先いろんな本や映画を見たり読んだりして、興味や感情を広げ、いろんなことを書いていきましょう!
これからよろしくお願いします。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2021年11月7日(日)絵本ゆっくりコース・スズキコージさんの授業内容

2021-11-07 18:35:53 | 絵本ゆっくり塾
本日の絵本ゆっくりコースは、スズキコージさんの初回の授業でした。



コージさんの初回授業では毎年「LIFE IS A MIRCLE 君の今までの人生で起こった喜怒哀楽事件?を描こう!」です。
コージさんの制作されたフラッグや切り絵の飾りで賑やかな教室です。



2時間半で制作をして、その後は発表会です。

コージさんが持ってこられたCDをかけて、ノリノリの雰囲気で制作します。

 

「73才の僕がアートのことでお答えできることは、何でも答えますので質問してください」
コージさんのお話を聞いたり、質問をしたり、BGMの音楽が何処の国の音楽かを当てっこしたり、楽しい時間が過ぎていきます。

 

本日のBGMは、タヒチやグルジアのエキゾチックな音楽・IGGY POPのカッコいい音楽も流れます。



毎年のテーマである「LIFE IS A MIRCLE 君の今までの人生で起こった喜怒哀楽事件?を描こう!」
「喜怒哀楽」は誰にでもあるし、絵の描いたことのない人の作品は面白い!

さぁ、そろそろ発表の時間になりました。

 


・三角のUFOを見た
・流星群を見た
・人生初のパラグライダー
・友人の死と自分の出産
・結婚式での出来事
・阿蘇山と麻生さんを間違えた
・知らない外国人との食事
・震災での記憶
など、それぞれの喜怒哀楽事件でした。

 

 



・・最後にスズキコージさんからお知らせです・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・11月19日〜11月21日 和歌山県有田川町地域交流センターにてLIVE PAINT
・11月29日 神戸KIITO 14:00~16:30
宮沢和樹 × スズキコージ対談
・12月4日 大阪クレヨンハウス・子どもの本の学校 
会場 サニーストンホテル・鷹の間 16:00~17:30








  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする