やまめの庭つくり

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金剛輪寺の庭園3

2011-07-05 | 庭園見学
護摩堂前の桃山時代の庭園を過ぎると,今度は江戸時代初期に作庭された庭が仏殿書院の東側に現れます.



ここは山畔の地形を利用した池泉庭園で,茶室の前には亀島があります.

手前の古木は楊柳という,柳の一種だそうです.

太くて格好いいkirakira2

みんな,柳のイメージらしからぬ樹形に興味深々でした.



石造物は室町時代の五重塔.

お寺の庭園はご本尊の精神世界を表現したものなんだそうです.

つまり金剛輪寺の場合,聖観世音菩薩がご本尊なので,観世音菩薩の慈悲の精神を四季折々に美しく花が咲く世界としてこの庭園に表現し,現世安穏未来の幸福が約束されているような気持ちになれる・・・という感じです.

そのような宗教的な世界観をきちんと心に描けるなら,きっとさらに深く観賞できるのでしょう.



庭園の左側の景色は,美しく華やかなだけでなく,山の地形を活かした勇壮な景色を表していると思いました.

画像右上のマツですが,本来はもう一本あり,夫婦マツのようになぞらえていたそうですが残念ながら倒れてしまったとのことでした.

きっと自然の迫力も庭に力強さを与えていたのではないでしょうか.



三段式の滝の石組み,これまで見てきた中で一番豪華に見えるものかもしれません.

ちなみに,この滝石組みは最下部の護岸石組みに鶴石組の手法が見られるということで、鶴石組を兼用しているものと推定されるそうです.

・・・・ここで,鶴石組みの手法?という疑問が生じますが,そのうち調べたいと思います.すみませんalienase2



江戸時代初期のお庭を見て.

拙い感想を述べるなら,豪快で賑々しいお庭だな・・・・

現世での楽しさや幸せを表現すると,結構自由じゃないかと・・・

人間の精神世界は自由で美しいものに囲まれて幸せを感じるのでしょうか.



そう思いました