ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

笑福亭鶴瓶落語会

2014年09月10日 | ライブ
ここ数年、毎年出かけている鶴瓶噺。

毎回オープニングで鶴瓶さんが
「今日は落語はやりませんよ」
とおっしゃる。

で、落語も聞いて見たくなり、今回はちゃんとした落語会へ。

会場は赤坂ACTシアター。
ちょっと落語って感じではないけれど・・・。

オープニング、鶴瓶さんは普通の洋服。
着物じゃないんだ・・・と思っていたら、鶴瓶噺のようにトークがはじまる。

鶴瓶噺の時も聞いたなあっていう話もあったけれど、
とにかく笑って、会場も温まってきたところで、退場して、いよいよ落語が始まる。

「宮戸川」
「三年目」
「立ち切れ」

どれも古典落語とのことだけれど、日ごろ落語をちゃんと聞くことがほとんどない私は
他の落語家の方たちとの比較はできない。

けれど、なのか、だから、なのかわからないけど、とにかく面白かった

どのお話にも、ぞれぞれに「女」が登場する。

「宮戸川」では堅物で逃げ腰な男に、ふり払われても、うとまれても、ついていく困った女。

「三年目」では夫を愛し続けて、夫が再婚する日に化けて出る、と約束したのに、
納棺のときに剃られた髪が伸びずに恥ずかしくて髪が伸びる三年後まで化けて出られなかった可愛い女。

「たち切れ」では放蕩息子の若旦那が、罰として蔵に閉じ込められている間に、捨てられたと思って死んでしまった芸妓が
後にそうとは知らず訪ねてきた若旦が立てた線香が燃え尽きるまでの間だけ、三味線をひく。
芸妓の世界ではお金を払ったら線香をたて、それが燃え尽きるまで、お相手をする、という決まりがあるが、
それを死んでもなお守るという、けなげなんだか、したたかなんだかわからない女。

最後の「たち切れ」は笑うというより、なんだかしんみりしてしまった気がするが・・・

落語の初めにもちょっとしたトークをしつつ、自然に落語にスライドしていく鶴瓶さん。

とにかく、面白くて人のいい鶴瓶さんの底力を見た気がした。

何人もの人が、それぞれの役やその世界を演じる演劇が面白いのはもちろんだけれど、
一人で何人も演じ分け、かつ情景が浮かんでくる落語も奥が深い

たまには日ごろ観ないものを観てみるのも新しい発見と刺激があって、なんだかとっても得した気分

なるべく食わず嫌いはしないようにしないと、美味しいものを知らずに過ごしてしまう、ってことを
心にとめて、これからもきょろきょろして行こう






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