3月9日(土)、退院後まだまだ300mほど歩くのがやっとだが、
「命懸け」で井上道義/新日本フィルのマーラー第3番を聴いて
きた。昨年9月に発売され、早々に完売となった公演だ。
新日本フィルの定期公演時は1階後方の席だが、この日は3階正面
4列目だ(音響的にもいい席だった)。
錦糸町からホールまでは500mほどだが、歩くのもシンドイので、
往復ともタクシーを利用する。
(注)チケットは7日のリハーサルが聴けたが、それはパス。
<プログラム>
G.マーラー 交響曲第3番 ニ短調 (参考→こちら)
第1部
1.力強く、決然と
(パン[牧神]が目覚め[序奏]、夏が行進してくる--最終的
には削除された標題。以下同じ)
第2部
2.メヌエットのテンポで、中庸を守って
(草原の花が私に語ること)
3.ほどよく、スケルツァンド、急がずに
(森の動物たちが私に語ること)
4.きわめて遅く、神秘的に、終始再弱音で
(夜が私に語ること)
5.快適なテンポで、表情は大胆に
(天使が私に語ること)
6.ゆるやかに、安らぎに満ちて、感情を込めて
(愛が私に語ること)
指揮:井上道義
Mez.:林眞暎
女声合唱:栗友会合唱団(合唱指揮:栗山文昭)
児童合唱:
TOKYO FM 少年合唱団(合唱指導:伊藤邦恵)
フレーベル少年合唱団(合唱指揮:佐藤洋人)
新日本フィルハーモニー交響楽団
コンサートマスター:西江辰郎
以下、覚書程度のつたないコメントを・・・・・・
私の隣の席は父親と小学生(?)の男子。
まず女声合唱団41人が入場。ステージには多人数が乗っている。
弦楽五部は14型(14-10-8-12-7)。下手にハープ2。ホルンは7。
井上さんはいつものように右手を高々と掲げながら登場。
第1部 ( )内は概算演奏時間 [ ]はバーンスタイン新盤
1.力強く、決然と (33分05秒)[34分52秒]
冒頭のホルン(群)が力強い。どちらかというとやや速めのテン
ポ。しかしテンポ感はぴったり。
井上さんは指揮棒片手に大きな指揮ぶり。指揮台上で、天を仰い
だり、櫓をこいだり、お尻をフリフリさせたり。
LIVEで改めて聴くと、メインの旋律以外にも、細かなパーカッショ
ンなどが聴こえる。
序奏後のマーチはかわいらしいpからヴィヴィッドなfまで一体
感のある演奏。
トロンボーン(山口さん?)ソロが大活躍(こちらの緊張を凌駕
する)。
後半にはパーカッションの女性が動き、シンバルが3人でジャ~
ン。
終盤のマーチはこれこれっというものだった。
(第1楽章が終わると、井上さんは指揮台を下り、前のイスに座
る。ぴったり2分ほど小休止)。
第2部
2.メヌエットのテンポで、中庸を守って (9分45秒)[10分46秒]
弦のpのピッチカートにオーボエソロ(神農さん?)が乗る。井
上さんの指揮はメリハリというか、fとpもハッキリ、前進力の
ある演奏だ。弦も奮闘する。
3.ほどよく、スケルツァンド、急がずに (16分10秒)[18分32秒]
大きくいうとA-B-Aの形式。出だしは指揮棒を持たず、ゆるやかに
振る。後半のバンダ(「ポストホルン」)にも大きくゆっくり振る。
(児童合唱団約50人が入場)。
4.きわめて遅く、神秘的に、終始再弱音で (8分15秒)[9分32秒]
ソロの林さん(エメラルドグリーン色のドレス)は第一声からし
てすばらしい美声。譜面を見ながらの歌唱。独語の子音、母音が
はっきり。
(注)林さんは井上/読響の「復活」でも見事なソロ(ピンチヒッター)だった。
(合唱団が一斉に立つと、そこに照明が当たる)。
5.快適なテンポで、表情は大胆に (4分00秒)[4分7秒]
合唱団が大健闘(全員が暗譜)。とくに児童合唱約50人は人数的に
も多くてよかった。
6.ゆるやかに、安らぎに満ちて、感情を込めて
(19分40秒)[27分59秒]
ほとんどすぐに第6楽章に。ここでも遅くないテンポ。分かって
はいるが、ジワジワくる音楽で泣けてくる。オーバーにいえば、
(私は)その場で倒れても本望だ。ppは録音に入りきらない?
音楽は途切れることなく、大きく押し寄せてくる。盛り上げが
すばらしい。
最後ははたして2つのティンパニでクライマックス。
棒が止まって、2、3秒か、すぐにブラボー、そして拍手が来た。
井上さんは、ホルン、トロンボーン(拍手大)、トランペット、
オーボエ、フルートと立たせていった。
バンダの「ポストホルン」も登場し、拍手が高まる。合唱指揮者
も続々登場。
カーテンコールではオチャメな井上さんに戻っていた。
やる方も聴く方も「体力」勝負だが、井上さんがマーラー指揮者
であることを再認識した公演。
どんなにすばらしいマラ3のCD、どんな演奏評(--音楽を言
葉で表現することはできない?)よりも、この日の「LIVE」は最
上級にすばらしかった。
プログラム(表紙)
11:54
12:02
12:07 あざみ野より
13:04 錦糸町
13:09
13:10 くず餅を購入
13:12 ホールまでタクシーで
13:15 ホール前に到着。
13:16 そういえば、15時開演だった!
お隣、東武ホテルのロビーで時間をつぶす。
13:21 東武ホテル1階
14:02
14:04 2階へ上がって
14:06 集まりつつある。
14:08 全席指定だが、行列ができる。
14:15 定刻にオープン
14:15
14:17 続々入場中
14:17 井上さんのCDを発売中
14:20
14:21 エレベーターで3階へ エレベーターの利用は初めて?
14:23
14:26 3階正面より
16:43 演奏終了後のカーテンコール
16:44
16:47
16:48
16:49
16:51
16:51
16:53 客席(とくに1階)は大興奮
16:53 お開き
16:54 下りもエレベーターで
16:56 左が1階出口
帰路は「クラシック研究会」のN田さんと半蔵門線渋谷まで談笑。
氏と私は50年近く前に同じN響定期を聴いていた。
17:05 東武ホテルから錦糸町北口までタクシーで
17:18 錦糸町 中央林間行急行
18:12 あざみ野着
18:15 あざみ野駅からもタクシーで
18:21
LIVEのppは最高ですね~(^o^)。
マーラーは、同じパッセージでも楽器によってfだつたり、pだつたりと指定しているところに耳を傾けるのも楽しみの一つ?