学生時代、経済学の卒業論文(*)を書くに際して、ゼミの先生から「卒業論文
は、基本的には『はさみと糊(のり)』で書くものだ。我々でもなかなか独創的な
ことは書けるものではない。テーマを絞り、その研究分野における先人の論文を読
んで、自分の見解をまとめるのがいい」と指導を受けた。
(*)ちなみに私の卒業論文は「負の所得税」であった。
カラヤン生誕100年の今年、最近出版された小松潔『カラヤンと日本人』(日経プ
レミアシリーズ。¥892)はカラヤンに関する書物を「はさみと糊」で整理し、著
者が行ったインタビューを中心にまとめたものである。(巻末に参考文献がたくさ
ん載っている。)
著者は日経の新聞記者で、今年50歳。新聞記者だけあって、文章は分かりやすい。
序章を含めると7つの章に分かれているが、中では著者のインタビュー取材を基に
した「第2章 マエストロに最も近かった日本人」が最もおもしろかった。
全体の書き振りとしては、この種の本に多いが、事実と伝聞と推測が峻別されてい
ない部分があった。
総括としては、齋藤孝先生いわゆる三色ボールペンの緑色(自分が「おもしろい」
と感じたところに緑色の線を引く。)の線がたくさん引ける本だと言えよう。
は、基本的には『はさみと糊(のり)』で書くものだ。我々でもなかなか独創的な
ことは書けるものではない。テーマを絞り、その研究分野における先人の論文を読
んで、自分の見解をまとめるのがいい」と指導を受けた。
(*)ちなみに私の卒業論文は「負の所得税」であった。
カラヤン生誕100年の今年、最近出版された小松潔『カラヤンと日本人』(日経プ
レミアシリーズ。¥892)はカラヤンに関する書物を「はさみと糊」で整理し、著
者が行ったインタビューを中心にまとめたものである。(巻末に参考文献がたくさ
ん載っている。)
著者は日経の新聞記者で、今年50歳。新聞記者だけあって、文章は分かりやすい。
序章を含めると7つの章に分かれているが、中では著者のインタビュー取材を基に
した「第2章 マエストロに最も近かった日本人」が最もおもしろかった。
全体の書き振りとしては、この種の本に多いが、事実と伝聞と推測が峻別されてい
ない部分があった。
総括としては、齋藤孝先生いわゆる三色ボールペンの緑色(自分が「おもしろい」
と感じたところに緑色の線を引く。)の線がたくさん引ける本だと言えよう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます