人生ブンダバー

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東響 東京オペラシティシリーズ第48回

2009-04-05 05:26:05 | 音楽
お彼岸も過ぎたのに寒い日が幾日かあった。「寒の戻り」である。
3月29日(日)東京オペラシティへ出掛けた。久しぶりの東響である。

この日の指揮は東響音楽監督のユベール・スダーン。今年は音楽監督就任6年目を
迎える。大変評判がいい。2008年のシューベルトチクルスは2008ベストコンサート
に選ばれた。

(プログラム)
1.武満徹 弦楽のためのレクイエム
2.ブルックナー 交響曲第7番

ユベール・スダーンは今年63歳。オランダ出身なので長身かと思ったが、177cm
くらいだろうか。それよりコンサート・マスターのグレブ・ニキティンは大きかっ
た。2m近かったのではないだろうか。スダーンは2ステージを通じて指揮棒を持
たずに指揮をしていた。

1.の「弦楽のためのレクイエム」は昭和32(1957)年、東京交響楽団(指揮;上田
仁)による初演である。解説によると、武満徹初のオーケストラ作品初演の評価は
今ひとつであったが、その2年後、来日したストラヴィンスキーに絶賛され、評価
が一変した。(日本人はまず他人の顔色を見る。自分だけが真っ先に褒めたり、け
なしたりすることを恐れるのである。とくに褒めることにためらう。日本人の悪い
ところだ。)

この曲を聴くのは2回目か3回目か。なぜかしらん、いつもモノクロの映画と原爆の
「黒い雨」を思い出す。


2. ブルックナーという人は、ブラームス、チャイコフスキーと同様生涯独身だっ
た。生涯独身といってもそれぞれ状況が違っている。ブルックナーは敬虔なクリス
チャンだったが、そのせいで独身だったというわけではない。彼は若い女性に求婚
してふられてばかりいた。50歳を過ぎても、70歳近くなっても、多くの20歳前の女
性に求婚していたのである。

さて、ブルックナーの交響曲は、「ブルックナー開始」といわれる ppp によ
る始まり、「ブルックナー休止」という突然の全停止、何度もの改訂が特色であ
る。(今回の7番はノヴァーク版で演奏された。)

当日の演奏は、第1楽章20分、第2楽章21分、第3楽章10分、第4楽章13分合わせて
67分程度。ブルックナーは長くて退屈というイメージがあるが、ベートーヴェンの
第9(これは70分を超える。)より短くて、しかも退屈というわけではなかった。

演奏終了とともにとくに3階席からブラボーが3回、4回と繰り返された。「カーテ
ン・コール」が5分以上続き、3時45分、スダーンの深々としたおじぎにより終演と
なった。

pppから fffまで、ブルックナーは生に限る!?


スダーン、秋山、大友、飯森と東響の指揮者団は充実している。今後も楽しみであ
る。


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