人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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3/13 東響川崎定期No.49

2015-03-18 05:00:00 | 音楽

3/13(金)。東響川崎定期は、年間5回というコンパクトな定期演奏会で、
そう言っては語弊があるかもしれないが、「初心者」にも定期会員になり
やすい。

通常は土曜日の公演なので、私のようなサラリーマンにはありがたいが、
今回は珍しく金曜の公演となった。

当日の仕事もトラブルもなく、順調に進み、夕方5時過ぎにはBossに
「お先に失礼します」。早く退社できたので、久しぶりに御茶ノ水駅前の
スープストックで夕食とし、東京駅乗り換え東海道線で川崎へ向かう。
ミューザ川崎に開場5分前に着いた。

エスカレーターで3階まで行き、そこから階段にしてちょうど40段を上る。


<プログラム>
1.ベルク 「抒情組曲」より 3つの小品
 第1曲;愛のこもったアンダンテ
 第2曲;神秘的なアレグロ
 第3曲;情熱のアダージョ
2.ワーグナー 舞台神聖祝典劇「パルジファル」抜粋
 第1幕への<前奏曲>~第2幕より抜粋~<聖金曜日の音楽>
指揮;ジョナサン・ノット
パルジファル;C.エルスナー(Ten.)
クンドリ;A.ペンダ(Sop.)


1.ベルク 「抒情組曲」より 3つの小品
 第1曲;愛のこもったアンダンテ
 第2曲;神秘的なアレグロ
 第3曲;情熱のアダージョ
 ベルクの弦楽四重奏曲「抒情組曲」6楽章より緩急緩の3曲を抜粋した
 もので、弦楽5部合奏である。
 下手より1st12、コントラバス4、チェロ6、ヴィオラ8、2nd12の対向
 配置。

 作曲は1928年。あたかも第一次世界大戦後の「不安の時代」(?)を
 音楽にしたかのような、十二音階技法と無調の音楽だ。お隣の男性
 (他人)は一週間の疲れか、スヤスヤと眠っていた。

 ちなみに初演の指揮はホーレンシュタイン。彼はウクライナ出身の
 ユダヤ人で、フルトヴェングラーの助手を務めていた。またホ氏の
 姉はピアニストのレオ・シロタと結婚している。

 ノットはやや長めの指揮棒を柔らかく振るが、出てくる音は無機質だ。

 第2曲のppでは奏者の譜めくりの音が聴こえた。譜めくりの音が聞こ
 えるのは珍しい。普段でも譜めくりの音はするのだろうが・・・・・・。

 ジョナサン・ノットはレパートリーが広い。日本式に深々とおじぎ
 した。

2.ワーグナー 舞台神聖祝典劇「パルジファル」抜粋
 第1幕への<前奏曲>~第2幕より抜粋~<聖金曜日の音楽>
 J.ノットが「ワーグナーの世界」を繰り広げた。

 「パルジファル」は、私は初めてである(飯守さんの新国立劇場公演も
 聴き逃してしまった)。「パルジファル」は、全曲を通すと、4時間10分
 になる。めちゃめちゃ長い。ワグナーの死前年に完成、バイロイトで
 初演されている。

 (余談になるが、千種先生が自宅で「トリスタンとイゾルデ」だかを聴い
 ておられて、眠ってしまい、突然「イゾルデは死んだか」と起きられたと
 いう話がある。--大熊先生からお聞きした)。

 今回は字幕付き公演。ミューザ川崎の字幕がどこにあるのか、最初は
 気づかなかった(笑)。--P席の後方に横書きで出る。
 
 ペンダは、黒髪のブルガリア人。さほど大きくはない。黄金色のドレス
 で、クレオパトラ(エリザベス・テイラー?)を想像してしまう。
 すばらしいソプラノ、今後ますます活躍するだろう。
 (注)ブルガリアのオペラ歌手には、アンナ・トモア=シントウ(Sop.)、
 ニコライ・ギャウロフ(Bass)がいる。

 エルスナーは、おそらく身長2mの巨人。体重は軽く100kg以上ある
 だろう。日本人のテノールは、体格も声も対抗できないだろう。

 前奏曲は、まことに呼吸が深い。ブルックナーに通じるものがある
 (ブルックナーの方が後だが)。動機が次々と現れ、転調もあり、なか
 なか終わらない。静かに、奥深く、身体に浸み込む音楽である。これを
 して「ワーグナーの毒」というのかしらん。

 最初はペンダだけが登場し、座っていたが、「第2幕」で上手から足早に
 エルスナーが登場し、第一声を張り上げた。

 あいにくというか不勉強というか、「パルジファル」を予習していかな
 かったために、第2幕の部分を半分程度しか理解できなかったのは残念
 の極みである(いささかオーバー?)。
 神秘、魔法の世界だろうか。--十字架上のキリストを刺した「聖槍」
 (せいそう)と、その血を受けた「聖杯」(せいはい)の物語。

 オケは16型の対向配置。オーボエ、クラリネット、ファゴットは女性の
 首席を並べていた。なかでも荒絵里子氏のオーボエはすばらしかった。
 東響もまたうまい。日本のBig5に入るだろう。

最後は、東響もノットに大拍手。

J.ノットはいまだ52歳。今後がますます楽しみである。



スープストックでの夕食


女性客が多い。


東京駅で東海道に乗る。


ラッシュの川崎駅


ミューザ川崎(18:22)











4階席より

初めて気づいたが、ミューザ川崎のシンフォニーホールの座席は左右対称
ではない。

案内係りのホスピタリティがなかなかいいですね~。



ロビーの喫茶は広い。


プログラム


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