6月27日に三島由紀夫の随筆『裸体と衣裳』を取り上げたが、三島30歳の随筆『小
説家の休暇』(昭和30年刊)が、この8月に大きな文字に改版され、新潮文庫から
刊行された。
本書は、6月24日(金)から8月4日(木)までの日記の体裁をとっているが、それ
ほど単純でない。いわば三島由紀夫の哲学的な、今日でいうブログ。ホンネが書か
れているようでおもしろい。
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芸術および芸術家にかかわる多岐広汎な問題を、日記の自由な形式をかりて縦横
に論考、警抜なパラドックスと示唆に満ちた表題作。この評論には三島文学の全
体を形成する重要な諸要素のすべてが含まれており、著者の哲学の原点を示すも
のと言うことができる。
本書にはあわせて10編の作品が載っているが、「楽屋で書かれた演劇論」などもお
もしろい。
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