人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

1/22 声楽アンサンブル・ドゥ・シャルム

2017-01-25 05:00:00 | 音楽

1月22日(日)、晴れ、寒にしてはやや暖かい日。浜離宮朝日ホール
で行われた、声楽アンサンブル・ドゥ・シャルムの演奏会(--「ア・カ
ペラによる19~20世紀の合唱音楽」)に足を運んだ。

下田さんからご紹介いただいたものだが、声楽アンサンブル・ドゥ・シャ
ルムは、結成早や6年、第4回の演奏会だという。

浜離宮朝日ホールは、5年ほど前に一度行ったことがあるが、シュー
ボックス型で音響のいいホールだ。客席数は552席で、少人数のア・
カペラ合唱にはほどよい大きさではないかしらん。

一般に、合唱団の人数と聴衆の人数には相関関係があると思われ
るが、16人の合唱にしては1階450席がほぼ満席で、よく入ってい
た(2階席にも30人ほど)。


プログラム冊子の冒頭、指揮者依田武さんの一文--「クラシックは
色々な分野の中で一番上等なものを指し、“学び、肥やしにして今に
生かす、それに値するもの、稽古に値するもの”が本来の意味なの
である」に目が止まった。方向性に格調の高さが感じられるのではな
いかしらん。

プログラミングといい、曲目解説といい、まことに本格的、正統的とい
うかアカデミックな印象だ。すべての曲はオリジナルの合唱曲だ。音
楽史の勉強にもなる。

今でもあるのかどうか、私の学生時代、日本合唱指揮者協会の「知
られざる名曲をたずねて」という合唱演奏会シリーズがあったが、そ
のフィロソフィーの延長線にあるといってもいいのかもしれない。


プログラムには、詳しい曲目解説と、すべて原語による歌詞と対訳が
載せられていた。依田さんによる力作かしらん。「私共の演奏会では、
会場の照明を少し明るくしています。どうぞ、プログラムの歌詞対訳と
照らし合わせながらお聴きください」はすばらしい。


13時45分ジャストから5分ほど依田さんのプレトークがあり、各ステ
ージの解説があった。解説はプログラムにも書かれているが、一般
的にはジックリ読む人も多くないので、プレトークというのもシャレて
いる。


合唱団は、Sop.6(人)、Alt.4、Ten.2、Bass4の16人。女性が前
列、男性が後列に並ぶ、固定したフォーメーションだ。

一般に、社会人の合唱団は週1回の練習が多いようだが、アンサン
ブル・ドゥ・シャルムは月1回、3時間半の練習だという(後記ご参照)。


<プログラム>
1.ミサ曲 ト短調より (R.V.ウィリアムズ)
2.スカンジナヴィアの花束
--休憩--
3.20世紀アメリカの合唱作品 (バーバーとコープランド)
4.20世紀ヨーロッパの合唱作品
指揮;依田武


以下、まことにつたない感想ながら・・・・・・( )内はステージ演奏時間
(2階C3-14にて)

1.ミサ曲 ト短調より (R.V.ウィリアムズ)(17分)
イングランドの作曲家レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ(1872-1958)
が1920~21年に作曲したミサ曲からクレド以外の4曲が演奏された。
20世紀のミサ曲とはどんなかしらん?十二音階?と思ったが、「キリ
エ」はまことにオーソドックスなポリフォニー。
次の「グローリア」はホモフォニーから始まり、ポリフォニーへ、等々い
ろいろな様式を駆使した、なじみやすいミサ曲だった。それにしても、
ミサ曲はいくらでもあるものだ。

発声というか「響き」がやや弱いと感じるけれど(--もっとも発声が
よければタリス・スコラーズだが。)、音程も正確で音楽の流れがよく、
「音楽する心」が伝わってくる。ア・カペラだが、アンサンブルの「破綻」
もない。
 *合唱は、[突き詰めれば]1.発声、2.アンサンブル、3.音楽性の
  三つだと、桑原先生[かながわアンサンブル・コンテスト]に教えて
  いただいた。

依田さんは指揮棒を使わず、オーソドックスな指揮ぶり。団員はそれ
ぞれ譜面立ての譜面を見ながらだが、「かぶりつき」という印象では
なかった。

2.スカンジナヴィアの花束 (17分)
ノルウェーとスウェーデンの合唱曲6曲。
(1)ロンダーネにて
(2)小さな雀
(3)雪
(4)おゝ!もし私に小さな息子が居たなら
(5)春の夕べ
(6)二人だけの牧場で
大寒は過ぎたが、まだまだ厳しい寒さが続く。北欧の冬は、昼が短く、
「大寒」が長く続く。そんな国々から生まれた詩(ノルウェー語とスウェ
ーデン語ということになるのかしらん)と合唱である。
(2)は解説にもあったが、まさしくマドリガル風--少人数合唱にピッ
タリだ。やはり原語合唱はいいですね~(--すべてのステージが外
国語、原語合唱だった)。

3.20世紀アメリカの合唱作品 (S.バーバーとA.コープランド)(13分)
S.バーバー(1910-1981)から2曲とA.コープランド(1900-1990)
から3曲。
(1)十二夜
(2)この輝く夜にきっと
(3)おゝ主よ、我等をお救い下さい
(4)おゝエホバよ、御身は永遠の存在です
(5)汝等よ、我等の王に賛美の歌を
すべて英語の詩。英語は何年間も勉強したので多少に読み書きは
できるが、歌うとなると難しい。子音が母音化してしまうことと語尾の
弱い子音などに難しさがあるのかしらん。
(1)や(4)に黒人霊歌の影響が見られるのかしらん。曲自体はコー
プランドの方が難しい?

4.20世紀ヨーロッパの合唱作品 (15分)
(1)アヴェ・マリア(Ave Maria)
(2)大きな雪の塊を
(3)優しい雪、真っ暗な空
(4)お眠りなさい、愛しき子よ
(5)私を解放して下さい(Libera Me)
(1)は「べたハモリ」で、す~っと入ってくるラフマニノフの曲。ラテン語。
(2)、(3)は、いま流行りの(?)プーランク。仏語。(4)は英語。(5)は
ラテン語。音程的には(4)、(5)が難しそうだった。

最後は、依田さんから「ここでアンコールを2曲・・・・・・(拍手)。次回の
演奏会(--既にプログラムが決まっている。)にちなんで、ブラーム
ス(独語)とブストー(ラテン語?)を」。

大きな拍手に包まれ、合唱団がソプラノから順次退場した後、依田さ
んが最後に一礼して下手に退場した。


団長;山本義和


PR 裏表紙に--
ご一緒に歌いませんか・・・・・・団員若干名募集
練習日:月1回<第1日曜日> 練習時間:午後1時30分~5時
練習会場:早稲田奉仕園
お問い合わせ:西田早苗 TEL & FAX:03-3404-3972

<Photo>


12:06 あざみ野三丁目東公園前


12:11 あざみ野二丁目


12:12 元カリタス短大 実用英語技能検定試験場


12:15 旧豆子郎は工事中


12:20 あざみ野


12:47 渋谷での停車時間は2分弱


12:52


12:54 大江戸線乗り換え口


12:56 大江戸線


13:11 築地市場着


13:11 チケットの「アクセス」に従ってA2出口方向へ


13:13 A2出口を目指す


13:14 朝日新聞東京本社


13:15 エスカレーターで上へ


13:16 本館を通り抜け


13:17


13:20 浜離宮朝日ホール


13:21 エスカレーターでさらに上へ


13:22 ホール入口


13:23 モニターより 譜面台が16+1並んでいる。


13:23 ホール2階へ


13:24



14:46 休憩中


14:49


14:49 バーカウンター アラスカ


14:51 コーヒー400円



15:48 お開き後


15:53


15:54 朝日新聞社ビル


15:55


15:56 築地市場改札口


15:58 築地市場



      *       *       *

23日、天皇陛下の退位を巡る政府の有識者会議が、論点を整理して
公表した。
24日の五大紙の社説をチェックする。朝日新聞だけはなぜか(あえて
?)はずしている(朝日は「日米関係 主体的な外交の契機に」)。
(注)朝日は一日遅れ、25日で「結論への誘導が過ぎる」と批判して
いる。批判すればいい?

      *       *       *

NHKうたコン
長山洋子「じょんがら女節」(H15)・・・・・・うまい!
新沼謙治「津軽恋女」(S62)・・・・・・60歳、「心の歌」クレッシェンド。


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