思い出すこと

横浜総合病院に入院、点滴等で治療中。

正式な病名は「(左)下肢深部静脈血栓症」。
ネット検索すると怖い(笑)。

 

 

高校時代、混声合唱を「お手伝い」で少しやったことがあった。

ワグネルを経験した今から考えると、いろいろな意味でレベルは
低かった。

 

 

真に「厳しく」指導いただいた木下保先生、畑中良輔先生からは
「言葉」の大切さを教わった。

(注)私がワグネルに入った時は、両先生は「所与」のものとして
おられたが、まことに私にとって幸運だった。

 

「日本語なら縦書きの詩を読みなさい」

「聴いている人は外国語の意味が分からなくても、歌う側は100％
分かっていなければならないのっ‼️」

はけだし名言だ。

つまりは、単なるｆとかｐではなく、言葉の意味や背景までよく
理解しなさい、と。

名古屋定演（昭和45［1970］年）後だったか、パーティーの席上、
梅原会長が

「畑中先生が来られて10年。もう先生はやめられなくなりました」

と「大胆発言」。

畑中先生は苦笑しながら立ち上がると、

「ワグネルに音楽しようとする気がある限り、やめません」

と応えておられた。

 

 

最高学年では先生方との距離もいささか近づく。

とはいえ、あちこちお忙しい先生方にとって、私など1/100いや
1/1000の存在だが。

 

畑中先生から

「ちょっとボールペン貸して」

と言われたことがあった。

残念ながら、その時は持っていなかった。

「(マネージャーは)いつも持っていなければいけませんよ」

「すみません」

その時以来、ずっと持っていることにした。

 

畑中先生から、いつだったか乾杯前にビールをついでいただいた
ことがあった。

心から恐縮した私は注いでいただいているグラスを徐々に下げた。

先生いわく

「なんでグラスを下げるの？注ぎにくいじゃないのっ」

そういうものとは知らなかった(^o^)。

 

畑中先生に

「〈冬の旅〉はどれがいいですか？」

とお聞きしたところ、先生は

「フィッシャー・ディースカウの最新盤」

と即答。その後に

「僕はハンス・ホッターが好きだけど･･････」

とボソッと言われたが、対話はそこでお仕舞いとなってしまった。

 

4年生の時、伴奏楽譜の音が合っているか(ミスプリは結構ある)Ｋ
光さんと先生の教室をお訪ねしたことがあった。先生は楽
譜をじっとご覧になって、

「大丈夫」

と言われ、まわりにいた芸大生に

「あなたたちも楽譜は伴奏譜までよく見なければいけませんよ」

 

その後しばらくして、Ｙ村君ら後輩を連れて、先生の教室を覗き
に行った。
防音教室の窓から中をうかがっているちょうどその時、畑中先生
が現れ、

「あなたたち何やってんの？」

「きゃ～」

と逃げてきた。

 

ブラームスの練習の時、

「ブラームスはきっちりやらなければいけないのっ」

当時はその意味もよく分かっていなかった(^o^)。

 

 

 

学生時代はすべてにおいて「無知」だった。

今でも知らないことは多いが･･････。

 

知れば知るほど両先生は「偉大」だ。

 

卒業後、ほとんど楽屋をお訪ねしたことはなかったが、大阪勤務
時代(卒業15年ほどして)大阪定演の楽屋をお訪ねしたことがあっ
た。たしか57年卒のＭ島さんと一緒だった。

 

大きな楽屋には畑中先生と大久保先生がおられた。

楽屋に入って最敬礼。

多分名前はお忘れかと思い、

「ご無沙汰しています。Hです」

と丁重にご挨拶すると、

「知ってるわよ」

これには衝撃を受けた。

あとは何をお話したのか覚えていない(^o^)。

 

 

現役時代。練習中は大きな名札をつけてはいたが、先生方は意外
なほどよく団員の名前を覚えておられたものだ。

 

 

 

○入院中につき、「下書き在庫」がなくなったので、退院までブ
ログをお休みいたします。

徐々に快方に向かっている(ハズ。悪化はしていない。)ので、ご安
心を⤴️