この秋、カワイ表参道に初めて行ったことは既に書いた。そこではピアノを中心に
公開講座を開催している。そのひとつ「演奏家・音楽指導者にお薦めしたい『こん
にゃく体操』~音楽表現を豊かにする呼吸~」を見つけ、参加した(11/9)。
講師はバスの高橋啓三東京音楽大学教授。内容は1.こんにゃく体操、2.呼吸法、
3.呼吸を使った音楽表現、時間は1時間30分だ。
これまで多くの演奏家に影響を与えてきた「こんにゃく体操」。この体操は長く
東京藝術大学で行われてきた身体感覚を磨くための体操です。名前の通り、
くねくね~・ゆらゆら~と全身を脱力させることからはじまり、体の無駄な力を抜
き、筋肉を柔らかく自由に動かすことによって、演奏する上で表現のコントロー
ルが自在になります。
今回の講座では、「こんにゃく体操」で体に力を抜いた後、呼吸について学び
ます。声楽家もピアニストも表現するための呼吸の根本は同じです。呼吸に必
要な体の部位を感覚で知り、より豊かな音楽表現を目指しましょう。明るく、軽
く、そして積極的に!
講座スタート時間15分前に会場入りすると既に15人ほどの受講者が来ていた。
定刻には50人以上になっただろうか。女性が多く、男性は10人足らずだった。
時間ちょうどに高橋先生が「こんにちは~。高橋啓三です」と会場に響き渡る大
声で入ってきた。
「声を出すには『準備』が大切です。クノール先生は歌う前に『ジョンビ!』といっ
ていました。体をニュートラルな状態をキープすることが大切です。・・・・・・次に大
切なことが呼吸法です。呼吸法をマスターすることによって、頭の上を音楽が飛
んでいき、上から降ってくることになります」
というような前置きがあって、「こんにゃく体操」の実際となった。
図とか写真があれば説明しやすいのだが、最初に教わったのが全身を脱力させ
た、軽い上下跳び(上下動)。頭の上をひもで引っ張られているような姿勢。ここ
で力を抜いたまま、ア~~と声を出す。脱力した声と力が入った声を実演してく
れた。また脱力して前屈した状態からゆっくり体を伸ばして起き上がる体操もや
った。結局、体に力を入れず、まっすぐに立つことが大切ということを教わる。両
手を振りながら体をひねる体操。顔は前を向けたまま、中心線を崩さないように。
そして腰回しはホッテントットのように。
ワグネルに入った年の夏合宿(昭和45年)で、同期のAくんが、畑中先生から力
が入っていちゃダメだと頭を持たれ上半身をめちゃくちゃに振り回されたことを思
い出した。(彼がワグネルをやめたのはそのせいではないだろうが。)私は剣道
をやらないが、剣道やゴルフの構えなどと同じではないかしらん。
次に呼吸法--横隔膜の前、横、後ろと手を当てながら、腹式呼吸の感覚を覚
えることを教わる。これはいままで畑中先生や大久保先生に教わってきたことと
同じだ。そして声は前へ出さないで後ろから回す。いい意味の具体的な復習と
いうか確認という勉強になった。
身振り手振りの先生の講義を文章にしてしまうと落ちてしまうものが多いので残
念だ。横隔膜は太鼓の張りのイメージ。吸うのはまず鼻から、肩を上げずに、音
の出るほど奥へ大きく吸う練習。呼気はゆっくり弱く吐くことが基本。呼吸の流れ
が大切。いよいよ声を出すときにはあごとか舌根とかのどに絶対力を入れては
いけない。そのためにはあご以外のところ、例えばほほに力を入れるのがコツ
等々。
最後は丁寧な質疑応答の時間があった。
Q;「ハイCはどうすれば出るのでしょう?」、A;「高音はいきなり出るものではあ
りません。アクートといいますが、そこへ行くまでの準備が大切です」等々。
大変勉強になった。もっともこういうものは、ゴルフと同じで「分かった!」といっ
ても実際にできることとは違い、できるまで繰り返し「練習」することが大切であ
り、それをできるまで繰り返した人がプロになれるんでしょうね~。(プラス音楽
的才能[センス]?)
東京メトロの表参道駅 石灯篭
ケヤキ並木の表参道 戦前のケヤキは空襲で焼失した
カワイ表参道
公開講座のちらし
高橋啓三先生は→こちら
会場 2Fのコンサートサロン「パウゼ」
神宮前交差点
南国酒家本店でランチ
旧渋谷川の参道橋
この通りが渋谷川だった!
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