人生ブンダバー

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マーラー交響曲第5番 バーンスタイン/プレートル/ブーレーズ

2020-02-01 05:00:00 | 音楽

既に60年前の話になるが、1960年はマーラー生誕100年だった。仮
説だが、マーラーブームが始まったのはこの頃ではないかしらん。
録音技術の発達もあって、マーラーの交響曲全集も現れる。

最初はバースタイン/NYフィルによるものかしらん。


マーラーの交響曲全集を<ほぼ>発売年代順に並べてみると、
バーンスタイン/NYフィル
クーベリック/バイエルン
ショルティ/シカゴ
バーンスタイン/ウィーンPO etc.・・・・・・H25(2013)購入。
ノイマン/チェコ
テンシュテット/ロンドンPO
小澤/ボストン
アバド/ベルリン etc.
マゼール/ウィーンPO
ベルティーニ/ケルン
インバル/フランクフルト
シノーポリ/フィルハーモニア
ラトル/ベルリン etc.
ギーレン/バーデン・バーデン
ブーレーズ/ウィーンPO etc.・・・・・・R1(2019)年購入。
ジンマン/チューリッヒ
M.T.トーマス/サンフランシスコ
ゲルギエフ/ロンドンSO
などとなる。

いずれも「定評」のあるものだ。
これらCD10枚以上のセットが演奏会の入場券一回分の値段で買え
るのだからすばらしい時代になったものだ。

「世界の指揮者」もご参照→こちら


さてマーラーの交響曲第5番である。
試みに
1.バーンスタイン/ウィーンPO(1987/9 Live)
2.プレートル/ウィーンSO(1991/5 Live)
3.ブーレーズ/ウィーンPO(1996/3)
を聴いてみる。

1.バーンスタイン(1918-1990)/ウィーンPO(1987/9 Live)
ざっと言えば、マーラーの「弟子」がワルターで、ワルターの弟子
がバーンスタインだ(--バーンスタインはマーラーの「弟子の弟
子」)。3人ともユダヤ人(ユダヤ系)である。
早いもので、今年はバーンスタイン没後30年だ。

バーンスタインは、粘着型、激情型で、「マーラーの世界」を表現
している。ロマン的な19世紀型演奏と言えるのかもしれない。
感情が揺さぶられる演奏。フルトヴェングラーの「運命」ではない
が、「激情型」なので繰り返し聴くには不向きかな(笑)。


2.プレートル(1924-2017)/ウィーンSO(1991/5 Live)
プレートルはフランス北部の出身。
プレートルのマラ5は、ひと言で言えば、男性的で荒々しく、利か
ん坊のマーラーだ。デュナーミクは大きいが、カラッとしていると
言えるかもしれない。
ちなみにトランペット はハインリッヒ・ブルックナー、ホルンはヘク
ター・マクドナルド。
第46回レコード・アカデミー賞銀賞受賞。

余談だが、平成17(2005)年、ミラノのスカラ座でプレートルの指
揮する『ペレアスとメリザンド』を聴いている。すばらしい「音」
だった。


3.ブーレーズ(1925-2016)/ウィーンPO(1996/3)
ブーレーズは、『運命』(--これはおもしろい!このブログでも
取り上げた[→こちら]が、近々、再発となるようだ。→こちら)、
『春の祭典』、『グレの歌』を聴いた。
どれを買ってもソンはない。

ブーレーズのマラ5は、明晰な音とバランスがすばらしく、あくまで
激情を内に秘め、ウィーンPOの音色を生かしつつ、一種の柔らかさ
と人間的な優しさを表現している(私の想定外?)。


〇パトスを大切にするか?様式感を重視するか?

音楽の歴史は、作曲にしても演奏にしても「something different と
something new」の歴史と言えるのかもしれない。


余談:
マーラーのCDはいつのまにか40枚以上になった。
仮に1枚60分とすると、すべて聴くには60×40=2,400分(=40時間)
以上かかることになる(笑)。


左からバーンスタイン盤、プレートル盤、ブーレーズ盤


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