人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

音楽喫茶のひととき 勝田龍夫『重臣たちの昭和史』 etc.

2011-08-29 05:00:00 | Weblog

8月22日(月) 会社の同僚Sさんが、新宿にあった音楽(クラシック)喫茶PIANO
FORTEが近所に引っ越してきた、と教えてくれたので、さっそく行ってみた。会社
から10分ほどだろうか、明治大学、山の上ホテル前を通り、錦華公園を左手に見
ながら下ったところにあった。靖国通りからは150mくらい入ったところだ。

クラシックの音楽喫茶は、東京に今や数店あるかないかだろう。PIANO FORTE
さんは今年32年目だそうだ。神戸萩原の炭火焙煎珈琲が味わえる。ホット・コー
ヒー500円也。

5時半ごろ中に入るとピアノ曲がかかっていた。ホロヴィッツの(ドメニコ・)スカル
ラッティだった。スカルラッティはJ.S.バッハ、ヘンデルと同い年。生年の1685年
は丑年、丑年生まれは忍耐強く、勤勉家のようだ。

続いてご主人がかけてくれたのが、同じくピアノ曲のミケランジェリ--ベートー
ヴェンの32番(ソナタ)とガルッピの5番、スカルラッティ3つのソナタだった。マッキ
ントッシュXRT-22とMC2600で聴く臨場感がすばらしい。

続けて、仲道郁代、パーヴォ・ヤルヴィ、ドイツ・カンマー・フィルによるベートーヴェ
ンのピアノ協奏曲第5番がDVDでかかった。テンポが速い。オケは古楽器奏法か
しらん、ザッ、ザッというノン・ビブラートの乾いた感じ。それにしても仲道さんはきゃ
しゃな身体つきだ。私が仲道さんを知ったのは20年以上前だった。若いと思って
いた彼女もはや40代後半、円熟期に入ったかしらん。ピアニスト(仲道)祐子さん
は郁代さんの妹(いくよ・くるよは漫才)。

Sさんとは、これらの音楽を聴きながら、永井荷風、勝海舟などの話をした。

《ご参考》喫茶PIANO FORTE;千代田区猿楽町1-5-20 田端ビル1階
 TEL03-6273-7987

こちらもご参照→2010/2/22 2008/5/25



山の上ホテル正面
山の上ホテルは、文人川端康成、三島由紀夫、伊集院静らの定宿


錦華坂 
夏目漱石はこの近くの錦華小学校(現・お茶の水小学校)を卒業している





ご主人ご自慢のマッキントッシュ




8月23日(火) YouTubeで桂銀淑(けいうんすく)「すずめの涙」を聴く。まったく
上手すぎる。彼女のハスキーボイスは一種の美なり。


8月24日(水) 朝、島田紳助の芸能界引退を知り、驚く。瞬間、おなじシンスケで
も三波伸介なら「びっくりしたなぁ、もう」である。

夜、15日(月)に放送された、NHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったの
か 戦中編 果てしなき戦線拡大の悲劇」を観る。海軍と陸軍は一言でいえば仲
が悪かった。


8月25日(木) 前日放送のNHK「さかのぼり日本史 満州事変 暴走の原点」(5
月の再放送)を録画で観る。昭和8年熱河(ねっか)侵攻作戦が歴史のターニング
ポイントであったとの加藤陽子教授の説に興味を持った。今一度おさらいしてみよ
う。

『日本の歴史 ファシズムへの道』(大内力、中公文庫)、『昭和の歴史 十五年戦
争の開幕』(江口圭一、小学館文庫)、『天皇Ⅱ満州事変』(児島襄、文書文庫)の
中で、加藤さんの指摘している上記「事実」に詳しく言及しているのは『天皇Ⅱ満
州事変』である。

戦前の昭和史については、あまたの本が出版されているが、そのひとつとして、
勝田龍夫(しょうだたつお)『重臣たちの昭和史』(文春文庫)はなかなかおもしろ
い。
近衛文麿、木戸幸一、原田熊雄(西園寺公望の秘書)は最後の元老西園寺の門
下生で「園公三羽烏」と呼ばれていた。原田熊雄と木戸幸一の証言をもとに、重
臣から見た昭和史をまとめている。著者勝田龍夫は原田熊雄の女婿だった。
なお、本書の単行本は、昭和56(1981)年5月に文藝春秋社から刊行されてい
る。もう30年前だ。

戦前の昭和史研究については、新しい史料も発見されつつあり、なお「進化」して
いるようだ。


勝田龍夫『重臣たちの昭和史』 ★★★★★


NHK BS「日本の祭2011 博多祇園山笠」を観る。男らしい祭に感動する。この
種、男の祭は、平和的な、男のストレス発散かしらん。


8月26日(金) 菅首相が退陣表明。民主党代表選がスタートする。国民の一人
として(政治に関心がないわけではないが)、私にできることは国政・地方選挙で
一票を投じること、それだけだ。


8月27日(土) 韓国大邱(テグ)で世界陸上が開幕した。女子マラソン、赤羽が
大健闘、5位に入った。それにしてもケニア勢は強かった。大方32kmの加速に
付いていくことができなかった。短距離では、新ルールのフライング1回で失格に
驚く。


8月28日(日) 早起き。「時事放談」(ムーミンパパ武村と増田寛也)を観る。
世界陸上では女子100m予選、福島が最後までフォームを崩さない、いい走りを
見せ、グループ2位で予選を突破した。見事だった。



今月発売の『レコード芸術』と『MOSTLY CLASSIC』が共に指揮者ランキングを
特集している。前者の1位がフルトヴェングラー、2位がカラヤンである。後者では
1位と2位が入れ替わっている。

私自身は楽譜に書いていない音楽をするフルトヴェングラーが好きだが、10年後、
20年後のランキングはどうなっているだろう。



8月26日(金)新御茶ノ水ビルより

新御茶ノ水ビル南側 大きなビル(工事中)はわが社の新館


ビル南側 手前ニコライ堂


ビル東側 秋葉原方面 東京スカイツリーが見える


ビル北側 お茶の水橋 向こう側東京医科歯科大学病院


8月27日(土)

秋来ぬと 目にはさやかに見えねども


8月28日(日)近所をウォーキング 6,569歩

高台から見たバス通り




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