人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
現在は、暇に飽かして、日々更新。

ドイツロマン派歌曲の表街道

2008-09-27 07:32:34 | 音楽
9月23日(火・祝)午後7時、杉並公会堂小ホール。
「ドイツ語落とした人でも楽しめるリートの会」と案内いただいたドイツ歌曲の演
奏会に行ってきた。

杉並公会堂は昭和32(1957)年にオープンした伝統のあるホール。平成18(2006)
年にリニューアル・オープンしている。大ホールはとくに音響がいいようだ。

開演10分前に着いたら200席はほとんど埋まっていた。若い人が意外に多かった。
6人の作曲家のリートを4人で歌う趣向、入場料は¥2000だったが、総評としてはま
ことにリーズナブルなお値段で楽しめる、すばらしい演奏会だった。

私のように「ドイツ語を落とした人」でも分かるように、訳詩が舞台バックに映し
出される仕組みになっており、たいへんよかった!Good Idea!(★5つ)である。




C.レーヴェ 鈴木慶彦(バリトン)
1.ネック
2.海を行くオーディーン
イの一番ということもあり、ちょっとかたかったかしらん。レーヴェとシューベル
トが1歳違いとはうかつにも知らなかった。

F.シューベルト 鏡 貴之(テノール)
1.ガニュメート
2.月に寄す
3.最初の喪失
4.ミューズの子
のどの開いた、自然な美声がすばらしかった。若々しい声とステージ上の姿がまこ
とに好ましかった。欲をいえば最後の曲はもう少し<思い入れ>があってもよかっ
たかしらん。

F.メンデルスゾーン 澤江衣里、花田 愛(ソプラノ)
1.ゆけわがそよ風
2.秋の歌
3.日曜日の朝
メンデルスゾーンの歌は上品。デュエットで上品に歌い上げた、楽しい瞬間だった。

-休憩-

R.シューマン 花田 愛(ソプラノ)
1.献呈
2.くるみの木
3.もう春だ
やや小柄な方。喜びあふれる歌を「喜び」をもって歌っていた。

H.ヴォルフ 鈴木慶彦(バリトン)
1.ワイラの歌
2.隠棲
3.別れ
ちょっとおかしな(不思議な)物語の「別れ」がとくにすばらしかった。このよう
な歌が合うのではないかしら。(--「隠棲」などよりも。)

R.シュトラウス 澤江衣里(ソプラノ)
1.セレナーデ
2.万霊節
3.子守唄
4.あした
5.ツェツィーリエ
とくに「万霊節」が圧巻で、背中が離れた。最後の「ツェツィーリエ」はオペラテ
ィックにといおうか外へ放射する歌を歌い上げた。

最後に4人揃ってのアンコール、ブラームスの「子守唄」をキッチリした四重唱で
歌い上げた。
このメンバーの演奏会がまたあったらもう一度来てみたい、と思わせた、いい演奏
会だった。8:30終演もちょうどいい。(ピアノはいずれも鈴木架哉子)

なお、あえて難をいえばプログラムの文字が小さく(8ポイント?)、「老人?」には
見えなかった。A4二つ折りであったが、せっかくだからできればせめてB4二つ折り
のほうが嬉しい。


*余談;休憩時間にT10年生れのM先輩ご夫妻にお会いした。鈴木慶彦さんのお父
様とは同じ昭和15年入学だとは初めてお聴きした。昭和15年は今の塾歌が誕生した
年、皇紀2600年である。





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 北島康介「勝った、泣いた、... | トップ | 「タンホイザー」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

音楽」カテゴリの最新記事