勝手に映画評

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ある天文学者の恋文 / La corrispondenza

2016年09月22日 | 洋画(イタリア系)
天文学者エドワードと教え子エイミーの秘められた恋。エドワードの突然の悲報がエイミーに伝えられるが、その後もなぜか、エドワードからの手紙やメール、贈り物がエイミーの元に届き続ける・・・。

ただ単に「死んだ人から、手紙やメールや贈り物が届き続ける」というとホラーみたいですが、全然そうではありません。星の場合、何億光年も先の星からの光がいま届いていますが、『今』見ている光は実際には『何億年』も前に星を出た光で、いま実際には、その星は存在していないかもしれないんですよね。フィーラムのやっている事はそういう事なんだなと、途中で気が付きました。フィーラムは天文学者ですし、エイミーも天文学を学んでいますからね、その二人にピッタリのストーリーなのかな?

面白いのが、エイミーが天文学を学ぶ傍ら、スタント・パーソンやモデルを職業としていること。モデルはさておき、スタント・パーソンをやっているのは、エイミーの若い頃の出来事が関係しているんですが、そういうものなのかな。でも、ボンドガールを演じたことがあるオルガがスタント・パーソンってね、何かの暗喩でしょうか?

それと、フィーラムですが、なんでエイミーの行動が時間単位まで読めるのか?うっかりするとストーカーですが、フィーラムとエイミーは真に愛し合っているんで良いんでしょうね。

単に、死ししてもなお、愛している(愛していた)恋人にメッセージを送り続けるだけなら、起伏のない単調な話になってしまいますが、エイミーの“軽率な”行動で、そうでは無くなってしまうところが、物語に起伏を付けて良いですね。

いやぁ中々深くて、濃くて、良い作品だと感じました。

タイトル ある天文学者の恋文 / 原題 La corrispondenza

日本公開年 2016年
製作年/製作国 2016年/イタリア
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
出演 ジェレミー・アイアンズ(エドワード・フィーラム)、オルガ・キュリレンコ(エイミー・ライアン)、ショーナ・マクドナルド(ヴィクトリア/エドワードの娘)、パオロ・カラブレージ(プレスカトーレ・オッタヴィオ)、アンナ・サバ(アンジェラ)、イリーナ・カラ(エイミーの母親)


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1 コメント

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Unknown (atts1964)
2016-10-18 14:00:50
愛し合っていたとしても、ドンピシャのタイミングで送られてくるメッセージと画像は怖いですよね。どこかで生きているという疑いは晴れませんが、彼女にとってそれを突き止めることが、彼女自身の再生譚なのだと思いました。
天文学者ならではのやり取りという部分は私は気が付きませんでした。
最後の画像が、後姿だったのが無性に泣けましたが。
こちらからもTBお願いします。
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