若草色の季節風142号。
お仲間の作品がたくさん載っていた。
「フレンズ」石井暁人
上手いなあと思った。石井さまにしか書けない作品。
ニートで歯痛で苦しむノブトと、アニメ好きで就職していて車持ちの友人、コウセイ。
オリジナルフィギュアをもらうため、市内30店舗のスタンプラリーでスタンプを集めている。
最後のスタンプを集めに、夜中に車に乗って出かけるが…。
ラストで、ああ、そうだったんだと、不思議な爽やかさが後を引きました。
「なぜかというと…」草香恭子
11月から3月の寒い季節、ゆずちゃんは、お風呂やさんに行く。
右足が不自由で家の湯船に浸かれないお母さんは、シャワーだけでは寒いので。
ゆずちゃんが背伸びをして番台に150円を置く姿が目に浮かび、
「なぜかというと…」と、ゆずちゃんの心情がやわらかく語られていって。
読み終えて、私もゆずちゃんみたいに、「ああ、極楽、極楽」となりました。
「いつか、ヒスイ海岸で」加藤一美
「オ、オレが、大変なんだけど…」
ヒスイ海岸の波打ち際で寝ていた藤野沢剛一十七歳が、竜巻勢に言う。
彼の隣にあった大きなヒスイを「オレは石を持てない」と。
石を持とうとしても藤野沢の手はすり抜け、しかも石の周り2メートルほどしか移動できない。
仕方なく、竜巻勢は石を持って、藤野沢と一緒に行動することに…。
ナンセンスファンタジー分科会の推薦作品。
やっぱりたまらなく面白い。
そして、分科会の時にはなかった後半の謎解き部分に納得。
しかし、亡くなった飼犬のタローが「五年しかじゃなく、五年もいっしょにいられたんだね…」のくだり。
飼い猫を亡くした自分にリンクしちゃって、加藤一美さまの猫ちゃんともリンクしてしまって…。
良いものを読ませていただきました、加藤さま。
他にも、丸山千耀さまや草香さまおおぎやなぎさまなど、お仲間が書かれた書評等が満載。
やっぱり本はいいなあと、再認識したのだった。
情報収集のためとはいえ、モニタ見すぎ。
やっぱり本を開いて文字を読みたいな。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)