川天使空間

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季節風 142号

2020年04月21日 05時52分21秒 | 創作・本の紹介

若草色の季節風142号。
お仲間の作品がたくさん載っていた。

「フレンズ」石井暁人

上手いなあと思った。石井さまにしか書けない作品。
ニートで歯痛で苦しむノブトと、アニメ好きで就職していて車持ちの友人、コウセイ。
オリジナルフィギュアをもらうため、市内30店舗のスタンプラリーでスタンプを集めている。
最後のスタンプを集めに、夜中に車に乗って出かけるが…。
ラストで、ああ、そうだったんだと、不思議な爽やかさが後を引きました。

「なぜかというと…」草香恭子

11月から3月の寒い季節、ゆずちゃんは、お風呂やさんに行く。
右足が不自由で家の湯船に浸かれないお母さんは、シャワーだけでは寒いので。
ゆずちゃんが背伸びをして番台に150円を置く姿が目に浮かび、
「なぜかというと…」と、ゆずちゃんの心情がやわらかく語られていって。
読み終えて、私もゆずちゃんみたいに、「ああ、極楽、極楽」となりました。


「いつか、ヒスイ海岸で」加藤一美

「オ、オレが、大変なんだけど…」
ヒスイ海岸の波打ち際で寝ていた藤野沢剛一十七歳が、竜巻勢に言う。
彼の隣にあった大きなヒスイを「オレは石を持てない」と。
石を持とうとしても藤野沢の手はすり抜け、しかも石の周り2メートルほどしか移動できない。
仕方なく、竜巻勢は石を持って、藤野沢と一緒に行動することに…。
ナンセンスファンタジー分科会の推薦作品。
やっぱりたまらなく面白い。
そして、分科会の時にはなかった後半の謎解き部分に納得。
しかし、亡くなった飼犬のタローが「五年しかじゃなく、五年もいっしょにいられたんだね…」のくだり。
飼い猫を亡くした自分にリンクしちゃって、加藤一美さまの猫ちゃんともリンクしてしまって…。
良いものを読ませていただきました、加藤さま。

他にも、丸山千耀さまや草香さまおおぎやなぎさまなど、お仲間が書かれた書評等が満載。
やっぱり本はいいなあと、再認識したのだった。

情報収集のためとはいえ、モニタ見すぎ。
やっぱり本を開いて文字を読みたいな。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)

コメント (6)
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