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産科医療補償制度--お産が理由で重度脳性麻痺となった赤ちゃんと家族のための制度

2021年10月18日 05時46分18秒 | 小児科

昨日午後いっぱい開かれた研修会。
産科医療補償制度の診断協力医だが、来年の出生児から制度が変わるので参加した。



どのような制度かというと、
お産に関わるなんらかの理由で重度脳性麻痺(歩けないレベル)になった児に対して、申請して補償対象とされれば、
3000万円【一時金600万円 + 分割金 総額2400万円(120万円/年を20回)】が支給されるというもの。
私が現在関わっている児は1名のみだが、県内から年一回クリニックに更新のため受診されている。

これまでは出生体重1400g以上かつ在胎週数32週以上が一般審査、
在胎週数28週以上で分娩時に低酸素状態があったことが確認された児が個別審査で、
審査会にかけられて補償対象かどうかが決定されていた。

これが、2022年に出生した児からは、個別審査がなくなり、
「在胎週数28週以上で、分娩時のトラブルにより脳性麻痺(歩けない)と診断された児」
になるというもの。

セミナーの質疑応答でも出ていたが、未熟児診療をやっていた小児科医から見れば、
「どうして28週未満は対象にならないのか? 超低出生体重児のほうが障害のリスクは高いのに」
ということになるが、元々この制度の目的が「産科医不足の改善」「産科医療提供体制の確保」なので
致し方ない部分もある。
全国の産科医療機関で一分娩につき16000円出資した資金によるものだし。

でもやっぱり28週0日はOKで27週6日はダメというのは腑に落ちない。
資金の問題は大きいと思うが、もっと小さく生まれた障害児にも手を差し伸べてもらいたいと思う。

昨日はこのセミナーの合間に、季節風大会(Zoom)の練習会。
私が参加する分科会メンバーもほぼ出席で、久しぶりにお顔を合わせられてうれしかった。



配付資料のタイトル。
季節風大会は24日午後。合評会、楽しみだなあ。

再校の原稿を直して宅急便で送った。
今日からうちのクリニックでもインフルエンザワクチン開始。
納入本数が少ないので医療スタッフのぶんはなく、患者さんぶんだけ。
混乱がないよう接種せねば。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)

コメント
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