川天使空間

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『家守神①』 おおぎやなぎちか・作 トミイマサコ・絵 フレーベル館

2021年11月09日 13時39分04秒 | 自然観察
おおぎやなぎちかさまの初のエンタメ作品が出版されました。

 五年生の拓は、ママが再婚して東京に引っ越すことをすぐ受けいれた。
 なぜなら、学校でのいじめにうんざりしていたから。

 けれど、引っ越し先は東京の下町の、築100年にもなる古い家。
 その家には、付喪神、というか本人たちは「家守神」と言っている4人の妖怪?が。
 彼らは拓にだけ見える。
 そして新しいクラスのとなりの席になった風香は妖怪オタクで、
 見えないけれど彼らの存在に気づくことができるようで。

 家を新しくするため古い家を取り壊す相談をしていたら、妖怪たちが横槍を入れてきて…

屏風に描かれた鶴と亀→かっこいい鶴吉と、やさしい亀吉。
古い花瓶の藤の花→ちょっとこわいお藤さん
掛け軸の金魚→秋田弁を話す金魚ちゃん。

楽しい! 金魚ちゃん、可愛い!
古い佐伯家の間取りも、家守神4人も、読み終える頃には昔から知っていた気になってしまう。
とにかく、次の展開が楽しみで楽しみで。

おおぎやなぎさまがエンタメもいけることは知っていたけれど、これほどとは。
面白すぎです。しかも、じつは、深い。

おおぎやなぎさま、すばらしい作品続きで大丈夫か心配になってしまうほど。
みちのく童話賞も、おおぎやなぎさまの細かなご配慮と行動力のたまもの。

おおぎやなぎちかさま、ますますのご活躍を!

おおぎやなぎさまを見ていると、自分の執筆量の少なさが情けなくて。
よおし、もっと書かなきゃと、いつも叱咤激励されている感じ。
うん、書こう。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
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『レッツ キャンプ』 いとうみく・作 酒井 以・絵 佼成出版社

2021年11月09日 05時49分57秒 | 創作・本の紹介
佼成出版・こころのつばさシリーズで出版されたいとうみくさまの新刊。
キャンプでテント設営、釣り、料理だなんて、魅力的。

お母さんと同じ美容院で働く大介君が、1ヶ月前の2月、突然晴斗の父親になった。
お母さんが友人の結婚式に行くことになり、大介君が、
「ゆりさんが北海道にいくなら、おれたちはキャンプにいこう」
となったのだ。

行き当たりばったりで知ったかぶりで、でも人付き合いの良い大介君。
はんごうでのお米の炊き方なんて晴斗のほうがうまそう。
晴斗のテントのとなりには、かっこいいキャンプを設営している父と子、プラス犬。
となりの茂木さんと耀太君もちょっとワケありだった……。

読みやすくて、あっという間に読んでしまった。
晴斗や耀太の家庭の状況なんて、説明的な文章ゼロなのにするっとわかってしまう。
うまいなあ、すごいなあ。

そして、父と子っていい。とくにこういう場面の父と子は最高。
母と子だったら絵にならないのはどうしてだろう、くやしい。

やっぱり釣り場面が出てくると文章にがっつり食いついてしまうが、
なんともわかりやすく、すばらしい描写。
ウグイやヤマメが出てくるなんて、ぐっとくる。

父になってキャンプしてみたい(無理だけど)と思う物語だった。
いとうみくさまの家族の物語は、なんでこんなに沁みるんだろうな。
みくさま、ますますのご活躍を!

私も私の物語を書きつないだ。
今夜は童話塾 in 東北の定例会。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)
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