今日の山寺の写真は、もうこの一枚で満足。(納経堂の岩を通して秋色の北蔵王)
秋色が麓にまでやってきたことから、この金曜日、仙山線の山寺駅におりて立石寺に登り、奥の院の阿弥陀様にお参りし、五大堂で秋色に染まった里山の風景と青い山並みを望んで、少し混んできたので、早めに石段を下りて、込み合う前に人気の「滝不動そば」に入り、鴨板そばを生ビールでいただいた。すこし贅沢だが、山形に入ると、山でも温泉でも、帰りには名物の板そばなんかをいただきたくなる。ごわっと太くこしのある手打ちの新そばは二人前はあろうかたっぷり盛られている。これを、濃厚な鴨汁につけて、柚子の香ただよう汁の実や肉のうまみを味わいながら、そばをすすり、もぐもぐとやっていく快感。蕎麦は、すすってかまずに流し込むという流儀は、細い更科好みの江戸っ子や落語家のもの、吾輩は、硬めな沖縄そばや吉田のうどん同様、太い蕎麦を遠慮なく咀嚼することにしている。
腹がきつい、こちらの言葉で「腹くっつい」。腹ごなしといっては近いが、午後から立石寺の対岸の丘の上にある「山寺芭蕉記念館」に歩く。250円と割引料金で開館していたが、展示物は少なく、すこしあっけなかったが、ここは、記念館内よりも記念館周囲の景観が見事。山寺という場所が、数々の三角おにぎり山や岩峰・奇岩に囲まれた特異な場所に位置していることが分かる。川も流れていて、空も広く、宇宙を感じる場所だ。慈覚大師さまがここに修行の場を設けた気持ちが少しだけ分かるような気がする。雪深い季節、またこの丘に立とうと思った。今度は、お参りしたら、熱燗に板そば。
記念館の丘から立石寺を望む。ひつじ雲。
五大堂から望む南面白山方面
芭蕉記念から北蔵王方面を望む。
岸壁がある鋭鋒だが、地図で見ても名前がないようだ。
記念館正面の三角おにぎりの山