家伝大脇差
武道や武術で真剣日本刀を所持
する人は多い。
しかし、選手系の方々は大刀
一刀のみという方も多く見
受けられる。
だが、武士の刀は大小で一腰。
しかも、本来、武士のいた時代
には日常的に差していた帯刀は
脇差一刀だ。それで仕事を執務
した。
現代剣士の方々にも、是非と
も大刀一刀のみを持つのでは
なく、たとえ脇差を差して
演武や試合をする事がなく
とも、脇差をお買い求めて
揃える事を推奨したい。
大小で一腰が武士だからだ。
私は脇差は短い物から長い物
まで幾口(ふり)か家にあるが、
それらは数ある大刀と対に
なるようにしている。たと
え二刀を公の場で帯びる事
はなくとも。
刀は大小でワンセットが武士
の差料だからだ。
これは武術用の私の差料の一。
打刀。
天正八年二月日作。大山住仁
宗重。
安芸国の古刀で戦後間もない
神奈川県登録。
これには、大永年間の周防国
の二王の広島県登録の脇差を
合わせている。