21時06分。
街に救急車のサイレンが鳴り響く。
二輪乗りの消防士の友人から聞い
たところ、出動回数はかなりに
なるようだ。
市内の救急車が足りない時は隣り
の市からも出動するらしい。
先週のある日の昼ごろ、同時間帯
に救急車が3台互いにすれ違うよ
うに走っているのを見た。
戦車や兵員輸送車などよりも、
人の社会にとって一番重要な車両
のように思える。
裏ビーナス。
いいよ〜。
武石峠は現在一部通行止めの
ようだから、西から登らない
とならない。
ビーナスラインからは行けない。
小諸の北西に位置する信州上田
は幕末に熾烈な刀試しが行われ
た真田藩があった所ね。
小諸の東の軽井沢は東京の人たち
がお馴染みのリゾート地。
南の山梨県の北杜(ほくと)は、
斬鉄剣小林康宏工房のある所。
そこまで広島から夜を徹して
走って朝着いた。
5月連休の初めのその日は大雨
だった。
翌日はド快晴。
斬鉄剣刀剣会二輪倶楽部の仲間
とビーナスラインまで走りに行
った。
北杜市から諏訪湖までの行き
帰りは高速道路利用。
走行はビーナスラインだけでな
く、辺りをぐるっと走って帰っ
て来た。
刀工康宏工房には2泊3日の合宿。
雨でも晴れでも良き日でした。
良き日、良い旅、良い仲間。
これ、最高。
オートバイってね、ハンドル
切って曲がろうとすると転ぶ
よ。
運転手がハンドル切って向きを
変えるのは駐車場から出す時だ
け。
あとは二輪車は車体を傾ける事
で前輪が自然にステアの舵角を
取る。
二輪車はハンドルを右に切ると
左に倒れ、左に切ると右に倒れ
る。
この動きと原理は自転車で確認
するとよく分かる。
走行中に右に旋回して行くのに
右にハンドル切れとか広めてい
るバイク屋もいるけど、危険だ
から鵜呑みにしてはならない。
間違いは間違いだ。
二輪の動きでは、事実を見抜こ
う。
自分の命だけでなく、人の命を
守るためにも。
原理を知れば転ばないよ。
そして、街中でも、歩行者や
他車との接触=交通事故も避
けられる。
転ばない、事故らない事。
それはマシンの挙動を知る事
から。
公道の二輪走行では、転ばない
ようにしましょう。
公道はコースでの競技=レース
の場ではない。
共走りの時には、前走者との
安全マージンを必ず取る。
前車が転倒しようと、巻き込ま
れないようなラインと距離を取
る。
これは絶対。
速度においても、自分が完全
制御のコントロールできる速
度以上は出さない。法定速度
や制限速度とは別なファクター
として。
コーナー突っ込みで追いついても
絶対に抜かない。
距離と速度を調節しながら、
安全マージンを保つ。
レースではないからだ。
ツーリング等の共走りでは、その
ようにクルージングして行く。
急激なスロットル操作もしない。
電子デバイス便りだと、人は二輪
にはやがて乗れなくなる。
操縦が人間から離れるからだ。
操作・操縦もマシン制御もマージン
取りも、全て人間が行なう。
これが確実な安全を得る方法だ。
公道走行では絶対に転んでは
ならない。
立ちごけさえもしてはいけない。
それは「交通事故」だからだ。
立ちごけなどを認容して「誰でも
ある事」などとしたがる甘い認識
は、交通事故を起こして当然、と
いう宜しくない見識を無意識に醸
造する。
それは、よくない事なのだ。
私は1985年秋以来、公道では一度
も転んでない。(自己私有地での
ミニバイクの遊び乗りでの転びは
ある)
それは、公道走行の安全マージン
をこれでもかという程に充分に
取っているからだ。
峠の走りも自分の限界の40%程の
レベルでしか走らない。6割以上を
安全確保のマージンに費やしている。
公道で速かろうが遅かろうが関係
ない。公道はサーキットではない
からだ。
マシンコントロールの練習は私有地
や広っぱや特設訓練場でどうぞ。
公道は立ちごけの練習場や転倒訓練
場所ではない。
まして、死ぬ場所でもない。
二輪乗りは絶対に二輪で死んでは
ならない。