風が強かったおかげか、今夜は月も星も良く見えるようです。
流れ星は、あんなに明るくても、ほとんどが砂粒くらいの大きさしかありません。大きくても数cm程度。ですから大半が上空50~70kmあたりで燃え尽きてしまいます。これが燃え尽きずに地表にまで届いたものが、隕石というわけですね。
幸いなことに隕石といっても、最近ではほとんどが石ころ程度で済んでいますので、映画「ディープ・インパクト」のような大惨事にはならずに済んでいます。しかし、実際に大きな天体が、例えば月が本当に落ちてきたら。・・・まぁ、その時は皆で仲良くチリとなってですね、永遠に宇宙遊泳と洒落込みましょう(笑)。
でも、実際には月は落ちてきません。むしろ引力の関係で、実は1年に約3.8cmづつ、月は地球から遠ざかっていっているんです。
地球と月が仲良く誕生した約46億年前、実は月はもっともっと地球に近いところにありました。現在の約25分の1程度の距離だったと言われています。
そう、ですから昔の月は、もっともっと大きかったんです。
地球からの見かけの大きさは、現在の約400倍だったと計算されています。・・・400倍もの大きさの月が空に浮かんでいる様子、想像できますでしょうか。400倍のうさぎ。
そして、一周約10時間という短い時間で地球のまわりを周っていたといいます。現在は約29.5日=約1ヶ月ですから、きっと、ぐんぐん動いていたんでしょうね。なんだか考えるだけで、月が動く、重く低い音が聞こえてくるようです(実際に聞こえることはありえませんがね)。
えー、月の引力の影響で、大潮、干潮があるのは皆さん良くご存知だと思います。月が大きかった昔は、この潮力も今とは比べ物にならないものでした。現在はざっと平均しますと約1m程度上下しているのですが、昔はその1000倍、なんと約1kmも海面が上がったり下がったりしていたと考えられています。しかも、5時間おきくらいに。
5時間ごとに、世界地図が大きく塗り替えられる大津波の連発ですよ。いやぁ、・・・実に激しい世界ですね。
さて、では今度は先に目をやりますね。
あと10億年もすると、太陽は今より約10%ほど明るくなることがわかっています。そしてこれによって、地球上の水分は全て蒸発します。そうなれば勿論、・・・僕たち生命体が生き残れる可能性は、皆無です。そう、あと10億年というのが地球上のあらゆる生物の、命のリミットなんです(実際には、もっと早いでしょうね)。
さらに40億年ほど経ちますと、太陽は「赤色巨星」というものに変化し、近い水星と金星は膨張した太陽に飲み込まれ完璧に消滅します。そして、地球はこれまた引力の関係で、太陽系外(=宇宙の闇)に弾き飛ばされるといいます。地球が、隕石となる番ですね。
ね、地球は昔も大変でしたが、未来はもっと過酷なんです。そしてこれは我々人類には止めようがない、決まっている未来です。ですから、温暖化や緑の減少などの問題があったとしても、長い目で見れば、今が一番良い時だと言えるんです。最高の状態の地球なんです。そして僕達は、そんな今の地球に生まれ育って、本当にラッキーで、幸せなんです。
大切に、しましょうね。
では。