突然ですが、昔は、コンピューターなども、真空管を使って作られていたんですよね。
それと、有名なところでは、オーディオに使われるアンプ。
アンプはアンプリファイアーの略ですが、要するに小さな音を大きく増幅する装置なのですが、これに、真空管が使われています。
僕たちの使う楽器でも、アンプは必需品です。
ギターアンプやベースアンプなどでは、今売られているものにも、当たり前のように真空管が使われていて、「チューブ・タイプ」などとも言われて、愛用されています。
かたや、真空管を使わず、その分、軽量だったり安価だったり、手軽だったりする「トランジスタ・タイプ」というのも進化しておりますが、やはりチューブ式のアンプを使った音は、
暖かく、そして、太いのです。
僕のようなキーボーディストが使う楽器では、真空管が入っている物は珍しいのですが、
ハモンド・オルガンのアンプ部分などに真空管が使われています。
そして、写真は、今でも僕が使っているレスリー・スピーカーの真空管です。
電源を入れて、熱が入って数分もすると、真っ赤……というかオレンジ色に光り出し、
鍵盤を弾いて音を鳴らすと、そのボリュームの分、さらにじわっと、明るく光ります。
そして、ものすごく熱くなります。電球とかと同じような感じですが、間違って触ってしまいますと、大やけどになります。
でもね、この熱い熱い真空管の中を音が通って出てくるというイメージは、
僕には、例えば、刀鍛冶などの、あのイメージなのですよ。
熱く、火で熱することで、強く、固く、鋼となる。
オルガンの音は、そんなに固くはありませんが、
でも、真空管のアンプを通った音は、ラインの(アンプを通さない)音とはくらべものにならないくらい、暖かく、太く、強いものになります。
同時に、とろけるような、音になるのです。
とろけるのは、僕の気持ちなのですが(笑)。
ラーメンを茹でるにも、熱く煮えたぎった熱湯が必要なのと同じように、
オルガンを鳴らすには、熱い真空管が必要なのです。
問題は、大きく、70㎏もあることでしょうか・・・。
二台で140㎏(写真は厚見玲衣さんのセットです。まあ、……二台で無くてもいいけどね。いや、あるといいですけどね。というか、ジョンロードは、……14台、並べてたこともありました(笑))
レスリーのシミュレーターで、いいかげん「完璧」なものが出てくれないかな……、
レスリーを持ち出せないライブの前には、レスリーと、あのとろけるような音が、夢に出てきそうになるのです。
でも、出たら出たで「な、なんだよー。やっぱり、レスリーでしょうに。」と思う自分がいそうでもあるのですが((笑)←自分勝手だなー)。
ではー。