東日本大震災そして福島原発の事故の政治のごたつき、こんな政府で日本の未来はあるのかという閉塞感に覆われてしまっている。
そんな時希望を語る政治家が現れ、国民の圧倒的な支持を得れば・・・
原発事故の後、それでも日本の未来のためには原発の輸出が必要で、それを梃子に産業を再生していこうとするカリスマ首相。その圧倒的な言葉の力。有限実行というスローガンに酔いしれる国民。
どこか村上龍の「愛と幻想のファシズム」を思い起こさせる、しかしそれよりはるかに現実感を持つ政治の世界を内閣調査官と首相秘書の姿を通して描いている。始めは秘書の振り付けとチェックを受けていれていたのにいつの間にか自立してカリスマになっていく首相。その中での醜い権力闘争。一度権力を握ってしまうと決して離そうとしなくなる首相。そこには醜い自己陶酔があふれ出ている。
この本は連載の最後に震災を受けて大幅に書き直しているそうですが、まるで震災前から未来を予見していたように見えます。
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コラプティオとはラテン語で「汚職」「腐敗」という意味。権力を握ったものの醜さと奇麗事だけでは出来ない政治。
「私には希望がある」
「お前は何者なのだ」
「そこに正義はあるのか」
各章の見出しがまさに神の啓示のように今の混沌とした政治につきささって来ます。
そして今この閉塞感の中でヒットラーやプーチンを待望するような底流が感じられて読みながら獏とした不安が迫ってきます。
今さら言うまでもないのですがヒットラーもプーチンの革命で出てきたのではなく一応民主的な手続きを経た選挙で出てきました。
日本人もまた空気が一気に流れるとみんななびいてしまうことがあるのは経験済みです。なにやら空恐ろしさを感じながら一気に読んでしまいました。図書館でも結構予約が入っていて読まれているみたいです。まだ読んでいない人は今からでも予約しておきましょう。
そんな時希望を語る政治家が現れ、国民の圧倒的な支持を得れば・・・
原発事故の後、それでも日本の未来のためには原発の輸出が必要で、それを梃子に産業を再生していこうとするカリスマ首相。その圧倒的な言葉の力。有限実行というスローガンに酔いしれる国民。
どこか村上龍の「愛と幻想のファシズム」を思い起こさせる、しかしそれよりはるかに現実感を持つ政治の世界を内閣調査官と首相秘書の姿を通して描いている。始めは秘書の振り付けとチェックを受けていれていたのにいつの間にか自立してカリスマになっていく首相。その中での醜い権力闘争。一度権力を握ってしまうと決して離そうとしなくなる首相。そこには醜い自己陶酔があふれ出ている。
この本は連載の最後に震災を受けて大幅に書き直しているそうですが、まるで震災前から未来を予見していたように見えます。
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コラプティオとはラテン語で「汚職」「腐敗」という意味。権力を握ったものの醜さと奇麗事だけでは出来ない政治。
「私には希望がある」
「お前は何者なのだ」
「そこに正義はあるのか」
各章の見出しがまさに神の啓示のように今の混沌とした政治につきささって来ます。
そして今この閉塞感の中でヒットラーやプーチンを待望するような底流が感じられて読みながら獏とした不安が迫ってきます。
今さら言うまでもないのですがヒットラーもプーチンの革命で出てきたのではなく一応民主的な手続きを経た選挙で出てきました。
日本人もまた空気が一気に流れるとみんななびいてしまうことがあるのは経験済みです。なにやら空恐ろしさを感じながら一気に読んでしまいました。図書館でも結構予約が入っていて読まれているみたいです。まだ読んでいない人は今からでも予約しておきましょう。