く~にゃん雑記帳

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<奈良県立万葉文化館> 「江戸絵画の精華」東京富士・奈良県立両美術館が出品

2013年11月19日 | 美術

【狩野派・琳派の屏風絵、北斎「冨嶽三十六景」、広重「名所江戸百景」……】

 奈良県立万葉文化館(明日香村)で、東京富士美術館(八王子市)と奈良県立美術館(奈良市)所蔵の特別展「江戸絵画の精華」が開かれている。東京富士美術館からは狩野派と琳派を中心とした屏風絵や襖絵14点と葛飾北斎の版画「冨嶽三十六景」36点、奈良県立美術館からは歌川広重の「名所江戸百景」の大半が出品されている。

  

 狩野派の出品作は伝狩野永徳作の墨画淡彩「瀧小禽図屏風」を含め6点。そのうち「鳳凰図屏風」(作者不明)は金地の屏風全体を使って、雌雄の鳳凰が牡丹や竹、桐などと共に色鮮やかに描かれている(上の写真は左隻)。琳派の作品は創始者・俵屋宗達の作と伝わる「松桜図屏風」や江戸琳派の鈴木其一作「萩月図襖」など4点。

  

 他に土佐派や住吉派、曾我蕭白の作品も並ぶ。蕭白の「鶴図屏風」(上の写真)は丹頂鶴だろうか、1羽が松の下で餌をついばみ、もう1羽が波の寄せる岩場に立って見下ろす構図。全体が墨の濃淡で表現されているだけに、鶴の頭頂の紅2点に自然と目が向く。自由奔放な画風が持ち味の蕭白だが、この絵には今を共に生きる鳥たちへの優しい眼差しもあふれており、蕭白の別の魅力を垣間見せてくれる。

 北斎の「冨嶽三十六景」は富士山を様々な地域から望んだ作品。描いた場所を現在の都道府県に当てはめると、茨城、千葉、東京、神奈川、静岡、山梨、長野、愛知の8都県に上るという。当初はそのタイトル通り、36景の予定だったが、好評だったため10作品が追加され全部で46作品になった。今展示会では追加分6点を含む36点(前後期で入れ替え)が出品されている。ただ前期に出品されていた代表作「神奈川沖浪裏」は後期に入って参考写真の展示となっている。(下の写真㊧は「相州梅澤庄」)

   

 広重の「名所江戸百景」は最晩年の安政3~5年(1856~58年)頃の作品。題名は「百景」だが、こちらもそれより多く全部で118図ある。斬新な構図で四季折々の江戸の風景を切り取った作品はジャポニズムとしてヨーロッパの画家たちに大きな影響を与えた。中でもゴッホは「亀戸梅屋舗(うめやしき)」(写真㊨、出品中)や「大はしあたけの夕立」(不出品、参考写真を掲示)を模写したことで知られる。今展示会では前期の53点に続き、現在は入れ替えして54点(参考出品の2代広重の作品1点を含む)を展示中。会期は24日まで。

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