【別名「ゴールデン・キャンドル」「キャンドル・ブッシュ」】
南米、西インド諸島原産で、主に湿地帯に自生するマメ科センナ属の落葉低木。樹高1~3mで、夏の後半から秋の初めにかけて、枝先や葉の脇から花茎を立ち上げ、丸みを帯びた5弁花を長い花軸に多数付ける。葉の形態は偶数羽状複葉と呼ばれるもので、長い楕円形の小葉が8~12対ほど左右対称に並ぶ。
鮮やかな花の黄色と直立した花姿から、英名では「ゴールデン・キャンドル」や「キャンドル・ブッシュ」「クリスマス・キャンドル」などと呼ばれる。学名は「Cassia alata(カッシア・アラタ)」。種小名のアラタは「翼(よく)のある」の意で、花後にできる暗褐色の豆果の縁に幅広の翼ができることから。和名はその翼の羽根のような様子から名付けられた。
センナ属の仲間にはセンナ、コバノセンナ、ハナセンナ、モクセンナ(別名キダチセンナ)などがある。センナはアラビア原産の薬用植物で、葉や果実が下剤や健胃剤として使用される。ハナセンナはブラジル、アルゼンチン原産。その名の通り花を観賞する花木として日本に導入され、「アンデスの乙女」という名前で流通している。
ハネセンナはセンナと同様、葉などにセンノシドという下剤成分を含む。国の「医薬品の範囲に関する基準」でセンナが〝専ら医薬品〟として食品への使用が禁止されているのに対し、ハネセンナは使用が認められており、ダイエットや便秘改善をうたった健康茶などが広く販売されている。ただ服用者から下痢や腹痛などのトラブル相談も多いことから、国民生活センターは過剰摂取に注意するよう呼び掛けている。