く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<奈良県東吉野村> 丹生川上神社で勇壮に「小川祭り」

2015年10月12日 | 祭り

【華やかな太鼓台8台、所狭しと境内で競演!】

 奈良県東吉野村の丹生(にう)川上神社(中社)で11日、「神賑行事・太鼓台奉舁(ほうよ)」(通称「小川祭り」)が繰り広げられた。秋恒例の東吉野村最大の祭り。村内8地区から太鼓台8台が若衆たちに担がれて集結、「ヨーイヤサー」「ヨイトサーノセー」の掛け声も勇ましく境内を練り歩いた。太鼓台が高く持ち上がると、観客から「上がった、上がった」という歓声と拍手が沸き起こった。

 太鼓台はケヤキ製で重さが1~1.5トン。台上には「乗り児(のりこ)」と呼ばれる園児や小学校低学年の男児4人が乗って、真ん中に据え付けられた太鼓を叩く。それに合わせ40~50人の若衆が掛け声を上げながら前後の長い舁(か)き棒で担ぐ。この小川祭りでは太鼓台を「1台、2台」ではなくて「1連(から)、2連」と数えるそうだ。

 

 午後0時半過ぎ、木津川区(こつがわく)、続いて小区(おむらく)の太鼓台が鳥居をくぐって宮入りしてきた。その順番は毎年同じという。屋根の上から龍の彫り物がにらみを利かし、四面を飾る赤い幕には武者の豪華な刺繍などが施されていた。担ぎ手の衣装も華やか。腰下までの派手な半襦袢に短パン、地下足袋姿。

 

 乗り児は神様の使いとして祭礼が終わるまで地面に足を付けない。太鼓台から降りて本殿に参拝するときも若衆の肩車に乗って向かっていた。太鼓台は宮入り後、境内を1~2周した後、近くの摂社丹生神社に参拝。その後、8台の太鼓台が境内の広場に勢ぞろいし、半時計周りに次々と練り歩いた。2台が急接近して太鼓台同士が接触し軋む場面も。かつては激しい競り合いから「喧嘩祭り」と呼ばれたそうだ。

 

 2時間余の競演も午後3時に終了し、この後、御供(餅)まきが行われた。この祭りには毎年、村を離れた若者たちも多くが帰省して参加するという。ダンジリなど勇壮な祭りにはアルコールが付き物。だが、酒で顔が赤らんだり、ふらついたりしていた担ぎ手は一人も見なかった。それもそのはず、太鼓台責任者の各区長を通じ、祭礼中の禁酒を徹底していた。その合言葉は「担ぐなら飲むな、飲むなら担ぐな」とのこと。

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