言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「ある地方商店街の小さな一歩」<その11>

2012-01-18 10:10:57 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「ある地方商店街の小さな一歩」<その11>

「みなさん、ちょっと聞いてください」と言って本田がまた立ち上がった。

「今考えたことではなく、これも考えてきたことですが、話の方向がなんだかそっちを向いてきたようですので、私からもうひとつだけ、みなさんから猛反対は覚悟でご提案します」と言って話し始めた。

「それは、今の役員の方には全員やめていただき、新しい役員をすべて女性で行うようにしてほしいんです。そうすることでまた違った観点で商店街を見ることができると思います。今まで見えていなかった消費者のニーズも、また違った角度からよく分かるようになるんじゃないかなって期待しています。
また、できたら理事長は専任の方がいいですね。誰かこういった商店街に詳しい方かもしくは、消費生活に詳しい方を迎えて、町の活性化を常に考えてもらえる人を。以上です」

本田の言葉が終わると、また場内が総立ちになるような騒ぎになった。

「なんだと! 言わせておけばいい気になりやがって!」

「もういい、出ていけっ!」

「なんにもわからない奴が、わかったような顔で、好きなこと言いやがって。もう我慢できん!」

そんな騒がしくなった会場のどこかからゆっくりと、そしてやがては大きく拍手の音が、騒ぎ始めた人たちの声を圧するように聞こえてきた。

拍手はやがて、ひとりからふたり、そして騒ぎを鎮めていくほどに増えていった。

本田が拍手の音が聞こえるあたりに目をやると、そこには50代に見える男性と、彼よりも少し年をとったように思われる女性が、そして少し離れたところにも一人立ち上がり、拍手をしている女性がいるのが判った。

いつの間にか騒ぐ声がなくなり、拍手だけが響いていた。

「米田さん、奥さん――」

田島がその男女を見て呟いた。

「それに増野さん」

「ちょっといいですか、喋らせてもらって」

声をあげたのは、田島から米田さんと呼ばれた男女の内の女性の方だった。

「あ、どうぞ」

田島は反射的に答えた。

「今までじっと聞いていました。本田さん、ですか。
その人の言ってることは真っ当なことばかりで、何も変わったところはないと思いませんか。
それを今までとはちょっと違っていると感じるわれわれの方が、何か今までおごってたように思うところがあるんですが、違います?
本田さんの言われるように、きちんと今までお客さんの方を見て商売してきたら、こんなことにはなっていないと思うんです。
昔の商店街が栄えた頃のあの繁盛が忘れられないで、何かそのことにみんなしがみついてきたんじゃないでしょうか
そんな夢を本田さんにゆり起こされて、まだ眠いからって怒っているだけじゃないんですか、みなさん。
もう目を覚ましても、いいんじゃない?
今、主人とも話していたんですけど、本田さんのご提案、いっそのこと全員今の役員の方に解散してもらって、新しく女の人ばかりで組織してみたいなと思いました。
そしたら何か、今までイベントばっかりに頼ってきた販促を、もっと違った見方で考えていけるんじゃない? 
そう思いません?」

もう一人の女性、田島が増野さん呼んだ女性が、そのあとを引き取った。

「増野さんもそういったご意見ですか?」

田島がもう一人の女性に尋ねた。

「ええ、そう思います。今ならまだ何とか間に合うんじゃないかって」

増野さんは、うつむきながらも、はっきりした声で言った。

「ご意見ありがとうございます。それではとりあえずみなさん、もう一度座って、冷静に考えてみましょうよ。こんないい機会はもうないと思うんです」

「賛成!」

どこかからそういう声が上がった。

それに続いてあちこちから「賛成!」の声が上がった。                                                              


                               つづく


<12>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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笑顔のスパイラル

2012-01-18 09:35:14 | 接客
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

寒くて乾燥しています。
雨が降ってほしいですね。
野菜が高くて、なかなか手が出せないところまで価格が上昇しています。
反面雪国では例年以上の大雪で、雪かきの予算がオーバーしている市町村も多くあるそうです。
さらに、今年は雪かきをした後の雪を運ぶトラックが、震災のがれき処理などで、被災地にたくさん回っているので、例年の半分ほどしか確保できていないという状況も重なって、雪が処理しきれないということです。

こういうときは東京などで、何もしていないでたむろしている若い奴らをかき集めて、被災地や雪かきなどに何とかまわせないでしょうかねえ。
力だけは有り余っているんですから。
でもそんな奴らはひ弱なんだよなあ。
ちょっと雪かきさせると、もう疲れたと言ってへこたれてしまうものが多くて。
きちんと栄養のとれるものをあまり食べないせいもあるけどね。

ちょっとぼやきになってしまった。
今日の話題は? と。



きのうCX系の「ハングリー」というドラマを見ていました。

内容的には何のたわいもないドラマで、笑っていれば少しはストレスが解消される程度のコメディですが、そこに出てくるフレンチレストランのたたずまいがちょっと好きなんです。

(それに脇で出てくる稲垣吾郎の意地悪さが、はまりますねえ)

言ってみれば倉庫の中を改装して(と言うほどでもないか)、そこにテーブルを並べただけの店内ですが、そのたたずまいがとてもいいんです。
それで見ているわけでもないんですが。

口も性格も悪い、腕だけは超一流の主人公ーー今をときめく俳優、向井理が演じていますーーがいう台詞がよかったですね。

おいしいフレンチを食べたい人はきちんとしたうまいものを食べてもらって、金のあまりないやつはその予算内でうまいものを食わせ、カジュアルに楽しみたい奴らには、楽しんでもらうフレンチを提供して、みんなを笑顔にしたい。それがこの店のコンセプトだ」というものです。

言葉そのものは聞きかじりなので、正確ではないので、自分なりにアレンジしていますが、その最後の言葉がいいですね。

「みんなに笑顔になってもらう」

サービス業、小売業というのは、究極の目的は、それ=『笑顔になってもらう』なんですよね。

『お客様に笑顔で帰っていただけるかどうか』なんです。


まずお客様に笑顔になってもらうための第一歩は、何でしょうか?
それは、あなた、そしてあなたの店で働く人全員が、お客様に心からの笑顔を見せることなんです。

笑顔で接客されて怒る人はいません。

笑顔で接客されると、こちらも笑顔になります。

笑顔が笑顔を作る、伝播させる、笑顔のスパイラルです。
笑顔のスパイラル、今日からあなたの店でも、ぜひっ!

さて、あなたがそのために、まずすべきことは?
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そんなことこそ、自分でよお~く考えましょう。

それでもわからなければ、こちらへ。
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それでは今日はこれで。
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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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