言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

異業種をMR

2011-06-15 08:34:54 | 読んだ本から
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。



▲昨日わが家から見た夕景です。雲が多く、その中で夕陽が輝いていたので、思わずデジカメを持って外に出てしまいました。明日の晴を予感させる夕景でした。
風が北風になり、乾燥してきたのか、散歩していてもさわやかな風がむき出しの腕を撫でていきます。
夜になると、時たまピューと窓越しに聴こえる風の音はまるで冬の季節風のような感じでした。

そして今朝、やはり晴れましたが、すぐに雲が多くなってきました。

さて、と。
今日は何の話題にしようかな。

「MBAの称号を取得している人間よりも、屋台のラーメン屋さんから学べることの方が多い。」
これは私がひそかに、そして勝手に尊敬している現日本マクドナルドCEOの原田泳幸さんの本「ハンバーガーの教訓―消費者の欲求を考える意味 (角川oneテーマ21)」の中に書かれている言葉です。

要は、耳学問よりも現場力だ、ということですね。

私自身も感じることですが、どんなに本を読み、どんなにそれが優れていることが書かれてあっても、それを現場に持っていって実践するのは容易なことではありません。しかし、同じことが現場からもたらされたものであれば、すんなりと他の現場にもおさまることの方が多いようです。
もちろん学問や本を否定するわけではありません。
私もどちらかと言うとこちらに近い人間ですから。

しかし現場から上がってきた事柄を元に書かれたものや理論は、もともと実践されたものであるので、しっくりするということはあります。

私もかつては30年以上も、地方の広告業界にどっぷりと浸かってきましたので、それはよく分かります。
また一貫して私が働いてきたのが地方でしたので、中央での広告戦略などを聞かされても、地方ではまったく絵に描いた餅でしかないものたくさんありました。
しかし、クライアントにもたらされる情報は、ほとんどその中央経由です。

地方で行う広告戦略とはギャップがあると説得しても、なかなか受け入れてもらえないことも多くありました。
その割には予算だけはまったく地方でも超僻地のような予算しか出さないのに、中央と同じようなものができるだろうという、要求もけっこうありました。
その度にジレンマがあり、そっちの業界とこっちは違うんだよって、ひそかに悪態をつかざるを得ないようなこともありました。

それは中央への憧れを胸に隠しながらの、寂しい悪態でしかなかったのですが、今から思うと。

なんだか愚痴になってしまいましたね、今日は。
そんなことをいうはずじゃなかったのに、変なことに話がそれていきました。


話を元に戻しましょう。

経営の上部に行けばいくほど、現場をたくさん見てほしいということを本当はいいたかったんです。
さらには自分たちの働く現場以外にも、もちろん同業社の現場、さらにはまったくの異業種の現場も、時間をわざわざとって、見ることが必要です。特に異業種の現場を見ると、そこには思いがけないようなヒントがたくさんあります。そしてそのヒントをヒントとして感じることができるのが、経営に近い人ほど敏感だということです。

チェーンストア業界には『MR』という言葉があります。
マーケット・リサーチ、ですね。要は競合店を見るということです。

たいていのチェーンストアでは、バイヤーや担当者にわざわざ時間をとって、よその店を見にいかせます。そしてどんな発見があったのか報告させます。

しかしたいていのMRではそれでおしまい。ちょっとしたヒントを自分の現場に活かすのがせいぜいですね。
なぜか。それはMRする人間に経営の意識が希薄だからです。経営よりも自分の担当している部門と比較するだけにとどまり、自分よりも優れたことをしていると感じた運営を真似るだけとか、ちょっと自分なりに工夫するとかぐらいです。

しかし部門担当者としてはそれでMRの異議は達成されたと言えます。それでいいんです。
経営者かそれに近い人が、その報告を読んで納得する。それでMRは完結になります。
現場が少し変わるだけ。

トップのMRはそれではいけないでしょう。

同業種、競合店をMRするのは担当者の仕事にして、トップはできるだけ異業種を中心に見るようにしましょう。

異業種を見ることで、思わぬ発見があり、啓発があり、アイデアが湧いてきます。
何も感じないというのなら、それは早く経営者をやめた方がいいでしょう。
できるだけ好奇心を持って、異業種をMRしてください。

それでは今日はこれで。


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藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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