タンスの中には着ることのない衣類が、本箱には読むことのない古本が、台所には使うことのない瀬戸物等々、形あるものは役割を終えても、もしかの出番を待っている。
二階の一室は物置同然である、段ボール箱が大きなものから小さな菓子箱まで、何時の日か役に立つかと捨てずにとってあるが、昭和一桁生まれの姿でもある。
今年に入って、ぼちぼち積まれた段ボール類の整理に取り掛かったところである、大きなダンボーの中には中くらいの箱が、中くらいの箱には小箱が入っている。
全部を捨てるつもりで整理すればよいのに、またもや捨てるものと残しておくものを分別してしまう、完全になくするには、遺族に任せるしかなさそうである。