喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

気心の知れた人たちとの時間 ~代官町別邸「橙」にて~

2018-01-30 | 感動
 田舎者の私に松山でお気に入りの店がある。
代官町別邸「橙」。
 


 地下に広がる別世界。
そしてこのネーミング。

 柑橘農家の我が家ではかつて橙が生業の中心だった。

 橙は、暖地で栽培される常緑低木。果皮を乾燥したものが橙皮で、芳香性健胃に、また香料・調味にも用いる。
冬になると果実が橙黄色になり、夏を過ぎた頃から緑色になって、果実が2~3年は落ちない。
次の年も代々、果実がついているのでダイダイの名がついた。
 こうして縁起担ぎとして新年に飾られるようになった。

 酸味があまりにも強く食べられたものではない。
ほとんどが甘夏に切り換えられ、今や橙は残っていない。

 だから「橙」という響きに、そんな懐かしさがこみあげてくる。



 平成30年1月27日(土)に、お気に入りの店「橙」で、
気心の知れた人たちと新春の会をもった。

 雰囲気のみならず、創作料理もいい。
まずは、サラダ。
今年は、野菜の不作により値段がとても高い。ほうれん草がうまい。


 魚は地元佐田岬のものが美味いと思うが、寒ブリの刺身。


 創作料理で、あなごを湯葉で巻き、チーズをたっぷりとかけている。
これは初めての味。かなり美味い。


 次はすき焼きを餃子の皮で巻いたようなもの。
濃い味で、ビールにはよく合う。


 飲み物は、ビールや超辛口の日本酒「石鎚」を呑みながら、満たされた気分。


 顔なじみの小林店長が、気づかいしてくれながら、
注文や様子をうかがいに来てくれるのもありがたかった。

 酒良し、料理良し、おもてなし良しの三方良し。

 だから話も途切れることなく盛り上がる。
笑いも絶えない。


 ふと、思った。
橙という店の空間で共にする時間。

 話のなかみは大したことではない。
25年を超す、気心の知れた者たち同士だからできあがる、この雰囲気がたまらなくいい。

 こんなつながりができていることを、幸せに思う。
これからもずっと大切にしていきたい。


 この後、まだまだ松山の夜は続いた。


         岬人(はなんちゅう)

 

 

 

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