僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

代理出産の裁判結果に思う

2007-03-28 | Weblog

少し前、代理出産で生まれたタレントの向井亜紀さんの子供の日本国籍を認める
か認めないかということについての
裁判結果が出てたね。

結果は「認めない」ということやったらしいけど、それに対する反論がどえらくたくさん
あるらしく、俺はとてもびっくりしてる。

というのは、俺はこの話、大勢の意見と違って国の判断は正しいと思ってるから。

だって、そもそも子供が生めない体やけど、どうしても子供が欲しい、というその考え
がまずないものねだりやと思うし、おまけに、
それでもどうしても欲しいからと言って日
本で認められていないシステムで子供を授かるために外国に行って、また帰ってきて、
今度はその外国でしか認められていないシステムを日本で認めろというのはそれはち
ょっとおかしすぎへん?そんなに“法律上”自分の子供にしたいのなら、代理出産を
した国に移住すればええだけのことやん。

俺にはどうしても、そんなただの我がままがまことしやかな美談のように伝えられること
が理解できへんのよね。

確かに子供が欲しいのに子供さんに恵まれない方はとても気の毒やと思う。子供を
授かるために倫理上スレスレのありとあらゆる治療を続ける努力を続ける方を否定
するつもりもない。ただ、それには“限度”いうもんがあると思うわけ。今国内で認めら
れている治療法を全て試してみて、それでだめならそれは“日本の子供”を生むとい
うことを諦めざるを得ないということとちゃうやろか。それでも、と言って代理母に国外
で生ませた子供を日本の子供として扱えなんて、どう考えても勝手すぎるやんか。

常識も倫理も時代と共に変化する。昔の常識では考えられなかったことが、今はあ
たり前になっていることも数多い。でもそれには川の流れが川幅を押し広げるように
ゆったりと自然に変わってきたものと、無理やり護岸工事をして川の形を変えてしま
ったものがある。今回の向井さんのこと(向井さんの行為と代理出産そのもの)は、
後者やと思うし、そんなことがまかり通る世の中では、常識も倫理もぐちゃぐちゃにな
ってしまうやろう。

自然の大切さが叫ばれている昨今、人間だってもっと自然に近い形に戻ることが
望ましいんとちゃうやろか。

日本の司法は融通が利かないというのは事実やと思うし日本の悪しき部分やと思
うけど、悪しき部分を守ることと、自然を守ることが近しいのがなんとも皮肉やけどね。