海山の創作ノート

工房T 海山の書、印、絵、版画、工作、etc.日々の暮らしの中で出来た作品を紹介します。 さて、今日は何を作るかな。

No.1136「この道をゆこうよ」

2018-03-10 | 


「この道をゆこうよ」金子みすゞのことば

蚊帳の染色の為に、墨を磨りました。

つまり、色として使うのは墨、つまり墨染めです。

化学染料や市販の墨染め用のものは使わず、昔からの方法でいこうと思います。

墨は、染めの世界では顔料で、顔料で染めるということになります。

そこで、まずは墨磨りです。

染色では、墨の膠分が邪魔になるので、今回はなるべく膠分が少ない古墨を使いました。

中国胡開文製、驥龍珠。昭和20年代の墨です。60数年~70年の年月を経て、膠分がかなり枯れています。

さて、どんな風に染まるか?

でも、せっかく墨を磨ったので、書かないわけにはいきません。

ちょっと、色見に、筆を執りました。

柔らかな良い色です。

松煙ではありませんが、青みを帯びています。古墨ならではの色相いです。

(本画箋の切れはし、羊毛筆)

No.1135 蚊帳の染色に挑む

2018-03-10 | 工作


蚊帳の染色に挑む

一昨日から雨模様だったので室内での作業でしたが、クランプチェアの座を作っていただけではありません。

蚊帳の染色に挑むべく、先ずは毒々しい緑色を抜くことから始めました。

蚊帳は友人から頂いたものです。数年間眠っていましたが、プロの染色家と話す機会がありまして、いろいろ尋ねて一応の流れが分かりましたから、染めてみようと思ったしだいです。

どうやら蚊帳の染めは難しいらしく、うまくはできないと思いますが、何事もやってみなければ分かりませんから、実践あるのみ、です。

さて、作業の方は、とりあえず、試しにストールを作るとして、フリンジを作ることから。幅は布そのままとして、端の横糸を5㎝ばかり抜いて10本程の縦糸を結んでみようとしますが、なかなか短くて結びにくい、それでまた、あと3㎝程横糸を抜いて、何とか結びました。案外面倒です。

そしてその作業の途中で気が付いたことが一つ。

手が痒いのです。

これは染料の為か、染み込んだ殺虫成分か?

そんなわけで、とにかく脱色です。酸素系漂白剤につけては洗い、つけては洗いを合計5回、二日間と半日かかりました。といっても、浸けておくだけですが。

で、写真の右側が脱色して乾燥したところ。元は左側の色です。かなりの違いです。

やっとここまで色が抜けて、写真では結構白く見えますが、まだ青い色が染み込んでいます。水色の感じです。

でも、これで次の染めに入ろうと思います。

さて、どうなるか、お楽しみ!