「この道をゆこうよ」金子みすゞのことば
蚊帳の染色の為に、墨を磨りました。
つまり、色として使うのは墨、つまり墨染めです。
化学染料や市販の墨染め用のものは使わず、昔からの方法でいこうと思います。
墨は、染めの世界では顔料で、顔料で染めるということになります。
そこで、まずは墨磨りです。
染色では、墨の膠分が邪魔になるので、今回はなるべく膠分が少ない古墨を使いました。
中国胡開文製、驥龍珠。昭和20年代の墨です。60数年~70年の年月を経て、膠分がかなり枯れています。
さて、どんな風に染まるか?
でも、せっかく墨を磨ったので、書かないわけにはいきません。
ちょっと、色見に、筆を執りました。
柔らかな良い色です。
松煙ではありませんが、青みを帯びています。古墨ならではの色相いです。
(本画箋の切れはし、羊毛筆)