第876話.追悼 バートバカラックさん 気になった音楽(371)BJThomas『雨にぬれても』(372)The Carpenters『Close to You』

2023-02-12 05:24:23 | 気になった音楽
湖畔人です。

何か、追悼の音楽紹介ばかりしていますが、またまた、追悼の音楽紹介です。

数々の名曲、特に素晴らしい映画音楽を残したバートバカラックさんがお亡くなりになりましたね。

レノン&マッカトニー等と並ぶ20世紀を代表するPOPSの大作曲家と呼ばれる方です。

で、バカラックさんは、高橋幸宏さんとちょっと関係がある人でもあります。
関係があると言うか、幸宏さんがとっても尊敬、敬愛していたアーティストですね。

確か、バカラックさんの『Make it Easy On Yourself』が一番スゴイ曲、なんてどこかのインタビューで幸宏さんが言っていたような記憶があります。(間違っていたらスイマセン)そして、バカラックさんは、このブログでは常連のコステロさんとも長い付き合いでして、同志的な存在であって何度もコラボしています。コステロはその幸宏さんが好きな『Make it Easy On Yourself』をバカラックさんと共演して見事に歌い上げてもいます。何か、幸宏さんにコステロさんにバカラックさんと、色々と繋がって来ますね。鮎川さんも幸宏さんとコステロさんと繋がっていたし、なんか不思議な縁を感じますね。

さて、その天才作曲家のバカラックさんは名曲が多すぎて何を選んでいいか分からん位ですが、でもここはやはりベタに行きたいと思うのです。

今回はこの天才への追悼として、BJトーマスの『雨にぬれても』英題『Raindrops Keep Fallin' on My Head』とカーペンターズの『(They Long to Be) Close to You』の二曲を選びたいと思います。

二つとも何か似てますよね。曲調が。ゆったりと左右にスイングする感じで、ゆりかごで揺られているかのような安堵感がある曲で、聴いていてとても落ち着きます。そしてコード進行がとてもとても素敵で、心地よくて、コーラスとストリングスが涼やかで、伸びやかで、大変気持ちが良いのです。

BJトーマスの『Raindrops Keep Fallin' on My Head』は映画『明日に向かって撃て』の一シーンで使われた曲ですが、正直、ポールニューマンとロバートレッドフォードと言うハンサム二人を使った割には中身のない強盗を描いたしょうもない映画でしたが、音楽の方はそれはそれは素晴らしいPOPSの金字塔となりました。
BJトーマス自身歌もうまいしこの曲にぴったりな歌手でしたね。"Cause"って言う時のしゃがれ具合も、But there's one thing~と言う所や、Because I'm free~~~と言う所のコブシもなんかとってもいい感じなのです。
自分の中では常にTOP20常連な曲です。いやTOP5かも。
完成されたPOPSですね。ホント素晴らしい。トランペットもウクレレもイイ。もう言うこと無しの名曲です。

そして、カーペンターズの『(They Long to Be) Close to You』ですが、もう素敵な男子に対して、もうメロメロで、キリストみたいに神格化してしまっている、目がハートマークの女子のお話ですね。

多分相当ハンサムで、もう一緒にいるだけで幸せ―みたいな美男子に夢中な状態で、

"あなたの周りに鳥達が何時も現れるのは、鳥達もあなた事が好きだから皆寄ってくるに決まっているし、
流れ星だって、あなたの事が好きだからああやって降って来るし、
街中の女子達も皆、あなたの後をついて回るのは、私の様に皆あなたの事が大好きで、いつも近くにいたいからな訳。
だって、貴方は天使たちの願いを形にした奇跡のような存在だから。
きっと、あなたが生まれる日、天使たちが集まって協議をして、
“理想の人" を創ろうって決めたはず。
だから、その金色の髪には月の粉が降られているし、
その青い瞳の中には星の瞬きが散りばめられているのよ。
きっと、そうに決まってる"

と言う感じの、何と言うか、もうメロメロな女子の、メロメロでとっても幸せな歌なんですが、

何故か邦題が、”遙かなる影”なのです。何故なんでしょうね?何か深い意味があるのかもね。

いずれにせよ、とても素敵な曲なのです。

因みに、自分はこの曲で、longがwantみたいな意味で動詞として使われる事を始めて知りました。英語の勉強にもなった名曲なのです。

と言う事で、この二曲が追悼曲です。

また直ぐに生まれ変わって貰って、いい曲沢山作って欲しいですね~。

ご冥福を。

では。

湖畔人

第875話.追悼・鮎川誠さん 気になった音楽(370)鮎川誠『アイ・ラブ・ユー』

2023-02-12 03:34:45 | 気になった音楽
湖畔人です。

鮎川誠さんが亡くなられましたね。高橋幸宏さんに続き悲しいお別れです。

鮎川さんを知ったのは、YMO繋がりでしたね。YMOも関係したスネークマンショーと言うギャグと音楽が入ったアルバムの中でシーナ&ロケッツの『レモンティー』が収録されていたので、それで知ったのがキッカケです。

元々博多をベースに活動していたのを、サンハウス解散後、都内に移ってシーナ&ロケッツを始めて、なんと、このブログでは常連のコステロさんの前座をしていたらしく、それを見た幸宏さんに気に入られて、YMOの周辺の仕事をするようになり、YMOの前座をしたり、幾つかのYMOの曲でギターを弾いたりと、やっているうちに、細野さんプロデュースで『You May Dream』をリリースし、大ヒットで一気に有名になった感じですね。YMOファミリー的な風に見えたので、最初の頃はニューウェーブのバンドかと思っていましたが、本当はコテコテのロックンロールバンドでしたね。

自分は学生の頃、アマチュアバンドをやっていて、主にパンクがメインでクラッシュの曲のコピーとかやっていたのですが、ボーカルをしてたバンドリーダーが、めいたいロックが好きだったので、ルースターズやザ・ロッカーズの曲も何度か演奏した事がありました。そんな中、お客さんの前で演奏したかは記憶が定かではないけど、THE ROKKETSの『I'M FLASH (Consolation Prize) (ホラ吹きイナズマ)』もレパートリーの中にあり、とても身近な存在でした。そのウチのバンドリーダーが"気にするなよホンの冗談~ なにもかも嘘っぱち 俺はホラ吹き稲妻~ パッと光って消えちまう~ パッと光って消えちまう~"って言う歌詞を歌うと、なんか、彼自身の事を歌っているのかな?と思う位、妙にハマっていた事を思い出します。

たしか、電車で通っていた学校の近くの駅の改札を出た所にデカデカと鮎川さんのポスターが貼ってあって、そのポスターのカッコ良さに衝撃を受けましたね。あれは確か『クールソロ』のジャケットと同じ写真だったような気がするけど、ちょっと記憶が曖昧です。ロッカーたるもの、ああじゃなきゃ!って言う位の、超カッコイイロッカーの代名詞みたいな存在でした。

でも、その後の彼の言動など見ると、スマートな存在、と言う感じではなくて、どちらかと言うと、どこか武骨で、不器用で、少し滑稽で、何処かお茶目なロッカーと言う風に段々とイメージが変わって行きましたね。

そんな不器用で一途な彼のロック人生を考えると、彼の追悼に一番ピッタシ来るのは、彼のサンハウス時代の名曲、『アイ・ラブ・ユー』かな、と思うのです。と言う事で、今回の曲紹介は、鮎川誠さんで『アイ・ラブ・ユー』です。その曲を彼への追悼の曲としたいと思います。

ロックなんだけど、何かお茶目で、どこか可愛らしいのです。まるで鮎川さんそのもののようです。

今頃、シーナさんに再開して、きっと無邪気に喜んでおられるんだろうな、って思うのです。

どうか安らかに。

ロッケンロール!

湖畔人