湖畔人です。
お盆休みですが、早めに仕事を片付けて、ゆっくりお盆休みを味わおうと思いきや、思いの他、仕事のボリュームが多くて区切りが付かず困っている所なのですが、ただ、幾つかのドラマはそんな煮え切らない日常に区切りをつけてくれる程のインパクトを我々に与えてくれますね。
まず、半沢直樹です。怒涛のセントラル証券の章は終わってしまいましたが、逆転に次ぐ逆転劇で息をつく暇もない位の展開でして、こんなに最初から飛ばしてこの後本当に大丈夫なのか?と心配する位のフルスロットル具合でしたが、そんな激動の中でも真理とも言える言葉が半沢の口を通して幾度となく語られ大切なメッセージもしっかり視聴者に伝えると言う見事な構成になっています。この後は国が相手のようですがホント楽しみですね。でもこのセントラル証券の章では賀来賢人さんや今田美桜さん他、将来有望な若手俳優の熱演が見られてとても良かったですね。
次に“麒麟が来る”ですが、月末の再開に向けてダイジェスト版を数回に分けて放映しているようです。で、週末その一回目をやっていたのですが、改めて見ると、まぁイイですね。麒麟。緑鮮やかな野原や田畑も、朝焼けの海原も、美しい白い着物を着た帰蝶の立つ背景の日本庭園も、武将や町民達の衣装も皆とっても鮮やかで豊かな色彩です。こんなにカラフルな大河があったのか?と言う程のカラフルさです。4Kの威力なのでしょうか。美しいですね。自分は綺麗な色彩を見るだけで幸福感が倍増するたちなので、このドラマは見ているだけ幸せになります。自分の敵は分厚いグレーの曇り空です。僅かでも雲間から青空や夕日のパステル色がちょっとでも見られれば、ただそれだけで自分は幸せな気分になれるのです。また長谷川博己さん、凛々しいですね。正義感の強い、真っすぐなサムライらしいサムライとして描かれていますね。流石、鈴木京香さんが認めるだけのお方ですね。そしてこの長谷川さん演じる光秀は大変なモテ具合で、光秀が仕える斎藤道三の娘、川口春奈さん演じる帰蝶も、京都の医者のアシスタントの門脇麦さん演じる駒も、光秀が大好きで仕方がないのですが、光秀の幸せを願って、公の幸せを願って自分の気持ちを抑えて身を引くのです。こうした好きな人の為に自分の好きを抑える悲しみは人生の至る所で見うけられますが、何とも言えないものですね。こうしたものはね。何とも言えません。こうした好きな人の幸せの為に自分の好きを隠す人達の歌特集も後でやりたいと思っています。それにしても川口さんも門脇さんも素晴らしい演技ですね。見事な存在感です。
この麒麟ですが、本木さん演じる道三の”わしの仕事は戦をする事ではない、国を豊かにする事じゃ”と言う為政者としての民を思う気持ちを表すシーンがとても好きなのですが、あのシーンを見るとゲーテのファウストを思い出しますね。
あと気になったシーンは、光秀が細川藤孝と剣を交えるシーンです。そのいさかいを止めた将軍義輝が、光秀の太刀さばきを見て、鹿島の太刀ではないか?と言い、同門同士仲よくしなさい、と、たしなめるシーンが出て来るのですが、ホントかどうかは分かりませんが、両者とも塚原卜伝が始めた鹿島新當流の弟子筋と言う設定でしたね。光秀がそうだったとは聞いたことがないのですが、でもまぁ確かに足利義輝も細川藤孝も塚原卜伝の直弟子だったと言う記録が残っていますね。足利義輝は剣豪将軍と呼ばれ、反乱分子達に急襲されるも最後まで自ら槍や刀でもって応戦、奮闘し、最後は壮絶な死を遂げた勇猛な将軍であったと言われている方ですね。故・李登輝翁の魂との関係性も指摘されている勇気の方です。そうした鹿島の太刀ですが、塚原卜伝も実はドラマ化されていて、その主演をつとめていたのは半沢直樹を演じる堺雅人さんでしたね。また半沢とその仲間達も皆剣道つながりで、剣の道の人達、侍の魂を持つ人達として描かれているように見えます。どうもこの二つのドラマには侍の世界から霊流と言うか指導が入っているように見えるのです。あちらの霊界の侍の世界で、ドラマを通して、この国が嘗てどんな国であったのかを思い起こさせような動きがあるのかもしれません。この国は侍の国ですからね。侍とは義の為に命を捨てられる方々、と言う事ですね。今一番日本に欠けているのがそれであり、半沢たちが我々に訴え掛けている強いメッセージもそれの復活なのです。
日本人よ目を覚ませよ。侍の子孫よ、座して不正を許すのはもうやめよ。正義の為、声を上げて戦え!と言う声が聞こえて来るかのようです。
では。
湖畔人