チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

農業志願

2012年03月21日 11時42分29秒 | 日記
建築業に従事していた家族
いろんな憂き目にあって農業を目指すことになった
もともと生家が農業ということもあり
また自分たちで趣味の畑作業もしていたので
ずぶの素人というわけでもない

とくに42歳になるご長男は
小学生のころから農業にあこがれていたという

農業を始めるにあたって
家族で師事する人を探し始めた
志が強いのだろう
無農薬の農業指導者がすぐに見つかり
さっそく弟子入り

家族そろって勉強をしてきらきら瞳を輝かしていた
建築業の中であることがあり
すっかり意気消沈しているときに
紬の織り元の社長に紹介された

「養蚕をやってみませんか?」
と申し上げみんなで放置された桑畑を見に行き
今後どうするかという計画を練って私は東京に戻った

それと同時にチャ子ちゃん先生は大日本蚕糸会に行き
事情を話して協力体制をお願いした
2か月ぶりにその家族に会うと
見事にどっしりと軸が決まっていた

雪が解けたら土づくりから始めると大張り切り
「土は人間の腸とおんなじ食べ過ぎても空腹でも駄目だそうです」
つまり肥料はやりすぎて調和を壊すのが一番まずい

「人間の個性と土の個性は一緒で風土と環境を考えないといけない」
「あそこの土地ではいい肥料もうちではだめかもしれない」

調和を整えてさえおけば作物は7自然に育っていく
もう気持ちは作物つくりに逸っている

2か月前意気消沈していて
次なる目的を見つけるのに必死だった家族

家族が一つになって目標を決め目的に進み
みんなで新しいことに挑戦する姿に感動をした

親も子も
素直に正直になって作物と向き合うのだと張り切っている

農業もさることながら
家族が家族同士で連携をしあい
その家族の一人一人の仲間がまた輪を作り
家族がどんどん広がっていく

核家族ではできない文化の深さを感じる
そういえばアメリカなど超裕福な家族は
同じような家族とつながることで
ますます富と権力を得ている

日本は核家族が増え
底力が弱くなった
大家族の時代になっていくと国も栄えるのだと
つくづく思ったものだ
コメント
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