チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

文化の遺し方

2012年09月25日 15時56分56秒 | 日記
友人のご主人が茶席を持った
お道具から菓子やお土産の手配式次第全部ご自分でなさる
まそれは当たり前なのだが
まだ十徳ももらっていない分際でそこまでやれるのは
稽古熱心と物心すべてが調っている証なのだと思う

同じ社中の中でもその彼よりもっとビジネスで成功している超一流会社の社長もいるが
その社長は茶席を持つなどより
人脈を増やす方に力を入れているらしく
きものも着ないという
ましてやお道具などの購入は皆無

相撲のたにまちのように男の甲斐性を持つ人も少なくなった
ソレハ力士の紋付きや化粧まわしに現れている
化粧まわしは力士の人気の見せ所
昔は手刺繍の者が多く今見ても芸術品だ
相撲博物館でその片鱗を見ることが出来る

その化粧まわしが手刺繍や織また友禅の技術を発達させている
力士が着る浴衣も長板染めの良い物が多かった
もちろん紋付きなどは最高級の羽二重だ

それぞれの職人たちが技を競い合ってつくったのも
たちまちが金に糸目を付けなかったからだと思う

日本の税制がそういう文化に貢献する富豪をつぶしてしまっている

日本を取り返すのは金儲けに走った人たちが
その金を文化事業に貢献することだと思う

本当の金持ちはその国の文化を育てるひとのことをいう
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする