チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 339

2020年06月13日 12時31分06秒 | 日記

梅雨入り

梅雨の時期の雨ゴート結構むつかしい

20度くらいの時30度そして湿気が多い、土砂降りの雨

それによって微妙にコートが違ってくる

 

いま紗のコート、芭蕉布、大島紬と3枚のコートを使い分けている

履き物も雨下駄、雨草履、雨カバー

雨草履は高級品は重くてつらい、一番いいのは住職たちが履いている雨草履だ

安価で軽く優れもの、しかしすぐ踵がへるでもそんなに履くチャンスがなければ数十年は持つ

 

この草履の出会ったのは京都でのおおきな法事の場、その日は大雨だった

参列者とは別の履き物棚に「坊さん用雨草履」が並べられていた

そこは好奇心丸出しのチャ子ちゃん先生すぐそばに行って点検!「いいな」うんと一人にこっとする

終わってから挨拶もそこそこ尼様を捕まえて

「お履きになっていらっしゃる雨草履を売っている場所を教えていただけないでしょうか?」

「へーご一緒しまひょ」

「えっそんなーー」

遠慮はいらない自分の寺の近くだからとご一緒させていただいた

 

仏具屋さんというのはふらりとは入りにくいが尼様と一緒なので堂々と入れる

「一種類しかおへん」

男女兼用、しかも大きさは3種類だいたいSサイズが尼さん用、選ぶ余地もなくSサイズを3足ゲット、その合計でも普通の雨草履の金額に届かない。いい買い物!

 

またある時神官の雨用の下駄を見た、そっと足を突っ込んでみたがこれは歩くのに訓練がいりそうでやめた

 

大体一年で擦り切れるので在庫を持っていないと不便、しかしここの所仏具屋に行けていないので雨下駄で我慢している

 

何もかも寿命というのは一度に来るもののようで大島の雨ゴートもついにお役目ご苦労様、もう直しが出来ないまでに着込んだこちらは40年だお疲れ様

つい最近裾から糸が垂れているのはわかっていたのだが雨だから見る人もいないだろうと着て歩いていたら、地下道で3人連れのおばさまに呼び止められ

「裾から糸が垂れていますよ切りましょう」

とはさみでチョキチョキ

「ありがとうございます」

とお礼を述べながらもいい加減な性格をちょっと反省

裾が全部切れているのは私が一番よくわかっている、まよくここまで着続けたものだと繰り回しのできる方に送ったら、東袋でも作りましょうか?それはいい雨の日に重宝

 

大島紬の泥染は自然の防水加工ができているのでありがたい

芭蕉布は涼しくていい

紗のコートはおしゃれな感じ

 

雨の日も楽しい着物姿でいたい

 


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