チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

秋の日差し

2020年10月26日 16時38分18秒 | 日記

真っ青の空を背景に、色づき始めた木々の葉っぱが、お日様の光を受けて神々しく輝いている

今日は風もなくその光を静かに眺めている時間が幸せ

この空気感って何か遠い昔に感じたなつかしさがある

あなたもそういうことを感じることが在りませんか?

 

ひょっとしたら記憶のない幼い日かもしれないし

もっともっと昔に味わった前世なのかも

「この風、昔受けたことが在る」

「この景色の中に身をいたことが在る」

こんな思いを持つとき、私が今の私ではない、はるか過去の私に会っているのかもしれない

そこで私は何を考え、何をしていたのだろう?

そうして自分自身を俯瞰して眺める別の私が存在していて、別の私に少し身をゆだねてみる

 

予知夢を見る人は多いと思う

 

アメリカ人が日本の文化に挑戦する

というテーマのページを作ったことがある一年の連載で、伝統文化の体験をしてもらう企画だった

そのころ英語の個人レッスンを受けていて、チャ子ちゃん先生が日本語を教えるという「バーター方式のレッスン」をしていたのでその先生をモデルにした(彼は日本語がうまくなり、日本語を翻訳して英語で童謡を歌う歌手となって今も活躍中。対するチャ子ちゃん先生はからきし英語は上達しなかった!教え方が悪いんだよ)

茶道・華道・能・文楽・歌舞伎・香道・短歌・俳句などなど着物を着ての挑戦、その中で美濃の関の刀鍛冶のところへ行ったとき、その家の暖簾をくぐった瞬間!彼が号泣した。体が崩れ落ちるように座り込み只泣く

何事!

とみんなあきれたとき、彼は私の着物の袖を引っ張って

「ナカタニさんボクここにいた!」

「ゆっくり英語で話して?

まだ自分のややこしい気持ちは日本語では言えないので、辞書を片手に聞き取ると

「暖簾をくぐった瞬間に、自分が烏帽子をかぶって刀を作ってる画像がみえた」のだそうだ

懐かしくて懐かしくて、自分の本当の故郷に帰ってきた感じがしたという

 

そのあと刀鍛冶の装束をつけて仕事を始めるとうまいうまい、形もよく、そのまま刀鍛冶になれそうな腕前であった

 

前世とか全く信じない編集やカメラマンたちが驚き

「なんだか人生観が変わったな」

と帰りの新幹線で異様に盛り上がってしまった

「みんな何かの専門だった時代があるのよ、そのことを思い出したらなんでも上手にできるわよね」

とまとめたチャ子ちゃん先生

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 着物が繋ぐもの 385 | トップ | チャ子ちゃん先生の妄想 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事