゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

牛乳が苦手「當瀬規嗣札医大医学部長記」

2007-06-21 15:00:00 | 健康・病気

北海道の牛乳はとてもおいしい。本州へ出かけて牛乳を飲むとい                            つも感じることです。道産子でよかった!                                                       ところで、このおいしい牛乳が苦手な人がいます。飲むとお腹が                             ごろごろする人です。これは牛乳に含まれている乳糖という糖分                             が原因で、「乳糖不耐症」と呼ばれています。乳糖の仲間には、                             ショ糖があります。皆さんが通常お砂糖と呼んでいるものです。                              もうひとつ、麦芽糖もあります。料理やお菓子などに使う水あめの                            成分です。乳糖、ショ糖、麦芽糖。この三つの糖類を「2糖類」とい                            います。これ以上分解すると糖としての性質が失われる糖の最小                            単位を「単糖類」といいますが、これらが2つつながっているので、                             2糖類というわけです。乳糖はグルコ-ス(ブドウ糖)とガラクト-ス                            という単糖類が結合してできます。ショ糖はフルクト-スとグルコ-                           ス、麦芽糖はグルコ-スが2つ、それぞれつながっています。2糖                            類は、小腸の粘膜上で単糖類に分解されてから吸収されます。                             乳糖不耐症の人は、乳糖を分解する酵素ラクタ-ゼが小腸に非常                            に少ないのです。それで、牛乳内の乳糖をうまく吸収することがで                            きません。残った乳糖によって腸の内溶液は濃い状態のままとな                            り、水分を腸内にとどめます。これが腸の壁を刺激して運動を高め                             ます。これがおなかのゴロゴロの原因です。ひどくなれば、軟便と                            なります。単に吸収できないだけですから,最近聞かれる「牛乳は                            毒だ」というのはあまりに非科学的です゛。だいたい、乳糖はヒトの                            お乳に含まれています。それに、乳糖を処理した牛乳を飲めば、                             全く問題なし!  栄養満点なんですから !

最近の研究で解明されたことに、牛乳から栄養分を補給する能力                            を持った、DNA(遺伝子)を受け継いだ人たちが存在することが分                            かったといいます。それは、その人たちの住環境で野菜やその他                            の食物から必要な栄養素が摂取できなかった。手じかに存在した                            のが牛乳であった。その為に、段々と慣れ親しんで、全く問題なく                            吸収できる体質に変革し、そのDNAを引き継ぐこととなったのだと                            考えられるようです。その様に牛乳を飲んでも、問題のない人と、                             そうでないヒトとに別れるということです。このことは、お酒でもいえ                            るようで、時によっては強要しないことも肝心なことのようです。

コメント